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著名人インタビュー この人に聞きたい!
萩原浩一さん[ラジオDJ&パーソナリティー]



第3章 前進し続ければ、その流れに乗って、夢はやってくる。

ついに叶えたラジオDJの仕事は、奇遇にも地元湘南のコミュニティFMだった。

――教員を辞めてからラジオDJデビューするまでは、どうされていたのですか?

イベント司会<イベント司会>

【萩原】教員を辞める前に、アナウンススクールに通いました。そして、今度は本当にラジオDJになるべく就職活動を行い、芸能界の仕事の流れなどが学べるかなと思って、ダメ元で応募したある芸能事務所に採用されたのです。そこでは、タレントさんの広報マネージャーや後援会(ファンクラブ)などを担当させていただきました。さらに、東京のラジオ局で番組制作のノウハウを学んだり、イベント司会などの仕事をやったりしていました。

そんなある日、平成8年に開局を目指すレディオ湘南から、声がかかったのです。ラジオの仕事について勉強する中で、東京FMや文化放送の人と知り合いになっていたのですが、開局に備えてレディオ湘南に指導に来ていたのです。

コミュニティ放送ということで、藤沢や茅ヶ崎などの湘南エリアのことに詳しい人を探していました。同時に、2年後の平成10年に神奈川国体が開催される予定で、藤沢市・茅ヶ崎市が軟式野球の会場となっていたことから、野球実況のできる人も探していたのです。湘南は僕の地元で、アナウンサースクールで野球実況、競馬実況も学んでいたので、そこにピッタリあてはまったわけです。

声を掛けていただいたときは、もちろん、ついに夢が叶うという思いはありましたが、知り合いが多い地元でデビューするのかという複雑な思いもありましたね。でも、叔父叔母もいとこも喜んでくれたし、教え子も、教え子の親御さんたちも喜んでくれました。だから、子どもの頃お世話になった湘南の人たちに恩返しをするつもりで、やることにしました。しかも、ラジオでは朝がゴールデンタイムです。その朝の番組を担当させてもらえるのは名誉ともいえ、嬉しかったですね。

――普段のスケジュールと、心がけていることを教えてください。

【萩原】現在は、月曜日から木曜日(開局から10周年までは、月曜日~金曜日担当していました。)の6時半から10時まで生放送している「GOOD MORNING湘南」を中心に動いています。夜は23時ごろに就寝して、朝は3時半に起床し、江ノ電の始発でスタジオ入りします。番組では、毎日自分が、地元を歩き、集めてきた情報を、リスナーに届けます。情報番組だからフリートークより情報が多いです。また、コミュニティ放送なので、地元の地名や、歴史・文化などを分かっていなければなりませんが、すでに約15年やっていますので、湘南の朝の様子・状態は大体分かりますね。心がけていることですが、ラジオの大切な役目に、「目の不自由な方々が聴いている」というのがあります。それを決して忘れないことですね。自分と同じ目線で、放送しないことも大切です。

コミュニティ放送ですので、スタッフの数が少なく、自分の番組は自分でスポンサーを探していくようになり、午後はそのための営業に行くこともあれば、別の仕事が入っている場合は、その対応をしています。

もともと、酒・タバコはやらず、どちらかというと規則正しい生活をしています。とはいえ、朝は絶対寝坊しないように、目覚まし時計を7つセットして寝ます。また、以前風邪でダウンして、スタジオまでお医者さんに往診してもらい、曲を流している間に注射を打ってもらったこともあります。そうならないよう、健康管理にはつねに注意していますね。たとえば、夜寝る前と朝起きたとき、そして夜中目が覚めたときにも、必ずうがいをしています。さらに、普段から風邪薬を持ち歩き、周りの人が風邪をひいたらすぐに薬を飲み、ちょっと体調が悪いと感じたら、すぐに病院に行き注射を打ってもらうこともあります(診察)。

――先日、放送回数3500回を達成しましたが、次は4000回とか、つねに目標を掲げているのですか?

皆勤放送2000回。お祝いに教え子が駆けつける。<皆勤放送2000回。お祝いに教え子が駆けつける。>

【萩原】そんなことはありません。1回1回をコツコツとこなして、振り返ってみたら通算3500回になっていたのです。皆勤1000回を達成したときでさえ、「もうこれで十分。ここいらで休ませてもらって、好きな旅行にでも行こうかな」と考えていたのです。ところが、取材に来たテレビ局の記者が、「今度は2000回を目指すそうです」と言ったのです。それは僕の本意ではなかったのですが、リスナーの方から「2000回がんばって」と声を掛けられ、藤沢市長・茅ヶ崎市長からも応援の電話がかかってきたものだから、皆勤放送2000回達成まで、休もうにも休めなかったのです。もちろん、これからも地元湘南をベースに活動していくつもりですが、何回までやるとか意識せず、いままで通り自然体で続けていこうと思っています。

――すでにさまざまな肩書きをお持ちですが、今後挑戦したいことは?

講演会<講演会>

【萩原】僕は、国家公務員として医療の現場で働き、さらに私立と公立で教員をやっていた経験があります。医療と教育の現場を知っているラジオDJ&パーソナリティー&TVナビゲーター(タレント)は、あまりいないと言われています。そのため、よく講演の依頼を受けるのですが、全国ネット(広域放送・県域放送)のテレビ&ラジオの報道番組やワイドショーのコメンテーターにもピッタリだとよく言われるので、機会があればぜひやってみたいと思っています。

最近は、地元のケーブルテレビの仕事が増えていて、湘南紹介番組をやらせていただいたりしています。将来は、全国放送のメディアも挑戦してみたいですね。さらに、子ども向けに、分かりやすくかみくだいたニュース番組をやってみたいですね。

失敗を恐れず自ら行動し、体感しなければ、答えは見つからない。

――最後に、中高生に向けて、将来仕事を選択するときに、どんなことが必要なのかアドバイスをお願いします。

何事にも前向きに考えるDJ・HAGGYの人生3原則<br>(1).挨拶する (2).気がきく (3).そうじする<br>(他人がやりたくないことを進んでやる)<br>そして座右の銘は「思いやりと感謝」を忘れずに!<何事にも前向きに考えるDJ・HAGGYの人生3原則
(1).挨拶する (2).気がきく (3).そうじする
(他人がやりたくないことを進んでやる)
そして座右の銘は「思いやりと感謝」を忘れずに!>

【萩原】夢は、大学や専門学校などの学校を卒業したらすぐに叶うというものではありません。だから、それができないからと、諦める必要はありません。目標をもって努力し、人生のどこかで叶えればいいのです。そのためには、努力することはもちろん、さまざまな人と出会い、コミュニケーションすることが大切です。そうすることで、自分だけでは考え及ばない幅広いものの見方ができるし、そもそも人は助け合いながら生きていくものだからです。もちろん、挫折することもあります。それが、1度や2度では、ないかもしれません。でも、一生懸命やった失敗は必ず自分にプラスになるから、失敗を恐れず、積極的に行動してください。そうすれば、いつか必ず、夢をつかむことがでます。

夢がまだ見つからない子も同じです。行動しなければ、何も始まりません。少しでも気になることがあれば、とにかく体感してください。それを繰り返しているうちに、これを仕事にできれば楽しいだろうなと思えるものを、きっと発見できると思います。