行政書士


<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>

個人や会社が、官公庁に提出しなければならない書類を代行して作成し、手続きをする。企業を設立するにあたって許可を求める書類をつくったり、飲食店の営業開始の申請書をつくる。また、個人同士や個人と会社が、土地や建物の貸し借りを行うとき、お互いの同意のもとに契約書を作成するような仕事もある。司法書士や弁護士などさまざまな分野とリンクする部分があるので、たとえば行政書士兼司法書士といったような開業の仕方をしている人も多い。知名度は高くないが、今後、ますます必要とされる職業で、事業を起こそうとする人とスタートから関わったり、会社の将来を見越し、今後、必要となってくる行政手続きをアドバイスするなどやりがいのある仕事だ。人のためになんとか困難を乗り越えようという気持ちを持てる人でなければ続けられない。国家資格を取得し、行政書士会に所属して開業する。専門学校や通信教育で資格取得を目指す人が多い。

<< 編集部の職業解説 >>

行政書士は、個人や事業主から依頼されて、官公署に提出する書類の作成し、申請や届出などの手続きを代行するのが仕事だ。主な仕事としては、建築業や風俗営業などの認可申請、各種業者登録、会社設立、会計業務、遺言・相続業務、外国人在留資格申請、著作権関連業務、交通事故損害賠償請求などがある。ただし他の法律で制限されているもの(登記関係や社会保険関係など)については業務を行うことができない。行政書士が行う許認可申請には一定の条件を満たしていないと認可が下りないものが多いため、依頼主が認可に必要な条件を満たすためのコンサルティング業務も重要な仕事となる。行政書士として働くためには国家試験に合格して資格取得が必要だが、弁護士・弁理士・公認会計士・税理士などは無試験で行政書士の業務を行うことができる。また公務員として20年以上、行政事務に従事した者は登録のみで行政書士になれる。

行政書士として働くためには、日本行政書士会連合会が備えている行政書士名簿に登録する必要がありますが、その数は2005年11月30日時点で3万8810人。そのうち男性が3万4770人、女性が4040人となっています。(※1)

※1 日本行政書士会連合会ホームページより

日本行政書士連合会の2002年度実態調査によると、行政書士の年間売上高は、500万円未満が73%にもおよび、500~1000万円未満が10%、1000~3000万円未満が10%でした。(※1)

※1『週刊ダイヤモンド(2005年11月5日号)』ダイヤモンド社よりp91

行政書士になるためには自治省が実施する行政書士試験に合格する必要があります。2005年度の場合、受験者数は7万4762人、合格者数は1960人でした。これとは別に、弁護士、弁理士、公認会計士、税理士の有資格者や、公務員として一定年数以上行政事務に従事した人は試験を受けなくても登録することで行政書士として働くことが可能です。

13hwに登録されている「仕事白書」から「行政書士」に関連する白書をPICK UP!

この職業解説について、感じたこと・思ったことなど自由に書き込んでね。

わからないこと・知りたいことは、働いている大人に聞いてみよう!

次はこんな職業も見てみよう!