パティシエ


<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>

パティシエはフランス語で、ケーキ職人や菓子職人のこと。日本でも、ケーキ、パイ、チョコレート、ビスケット、ムース、アイスクリームなど、さまざまな洋菓子を専門に作る洋菓子職人のことをパティシエと呼び、近年女性の進出が目立っている。材料をまぜるときの手順や温度、調理時間など、洋菓子の種類ごとに細かなコツがあり、それを正確に理解して、どんなときでも同じ品質のものをつくれるだけの技量が必要。同時に、デコレーションのセンスや常に新しい店や洋菓子を研究する好奇心、オリジナルの洋菓子を編み出す創造力も求められる。食品全般の知識や、洋菓子それぞれの背景にある食文化に対する造詣も必要だ。調理師専門学校の製菓部門で学んだ後、洋菓子店やホテル・レストランのパティスリー部門などで修業するのが一般的。店のパティスリーシェフを目指す、独立してパティスリーを開くなどの道がある。必須ではないが、和・洋の実技試験がある菓子製造技能士を取得すると、菓子の世界の知識と技術を深めるのに役立つだろう。

<< 編集部の職業解説 >>

ケーキ、パイ、チョコレート、ビスケット、ムース、アイスクリームなど、洋菓子を専門に作る洋菓子職人。元々は14世紀ごろのフランスで、宮廷で貴族のためにお菓子などを作る仕事をしていた人を指す言葉だった。少し前までは、ヨーロッパで技術を学んだ人が名乗ることが多かったが、現在では洋菓子職人全般を表す言葉として使われているようだ。  現在のパティシエは菓子製造技術だけでなく、デコレーションなどの芸術的センス、和菓子やパンの技術を取り込んだりするなどの応用力、ショップの雰囲気を演出するプロデュース力や接客能力など、幅広い才能を必要とする職業となった。しかし一人前になるまでの道は険しく、厳しい修行を乗り越えなければならない。必須の資格はないが、製菓衛生師や菓子製造技能士などの取得は有効だ。

2002年の経済産業省の調査(※1)によると、菓子製造小売業の従業者数は15万8303人(ただし和菓子職、一般従業員も含む)。ちなみに、正社員、アルバイトを問わず飲食店で働く従業員数は400万人以上(※1)といわれています。

※1「平成14年 商業統計表」経済産業省経済産業政策局調査統計部より
※2『食にかかわる仕事』学習研究社より p12

◆パン・洋生菓子製造工(調査時平均年齢37.6歳)の平均月収は24万4700円、推定平均年収は332万1200円。(※1)
◆初任給は10~15万円。腕を上げて月収50~60万円程度。独立して月収400万円以上の成功者も。(※2)

※1『賃金構造基本統計調査 平成16年』厚生労働省より
※2『これが年収だ!!』長崎出版よりp27
勤務先、経験年数、雇用形態などにより大きく異なります。

13hwに登録されている「仕事白書」から「パティシエ」に関連する白書をPICK UP!

洋菓子は、小麦粉を主体としたパティスリー(焼き菓子・生菓子)、砂糖を主体としたコンフィズリー(糖菓)、材料を凍らせて作るグラス(アイスクリームなど)に大別することができます。コンフィズリーの一種であるチョコレート職人のことをショコラティエといい、アイスクリーム職人をグラシエと呼びます。

「パティシエ」に関連する本・DVDなど。

DVD「WPTC2006 ~パティシエたちのワールドカップ~」(アクロスザユニバース/2007年)
DVD「プロフェッショナル 仕事の流儀 - パティシエ・杉野英実の仕事 」(NHKエンタープライズ/2006年)
書籍「スーパーパティシエ物語―ケーキ職人・辻口博啓の生き方」(輔老心著/岩崎書店/2006年)
書籍「7人のパティシエ―その発想の原点とケーキたち」(高木康政,他6名共著/PARCO出版/2002年)
書籍「パティシエ―フランス菓子職人の仕事」(永井紀之著/PHP研究所/2004年)

この職業解説について、感じたこと・思ったことなど自由に書き込んでね。

わからないこと・知りたいことは、働いている大人に聞いてみよう!

次はこんな職業も見てみよう!