和菓子職人
<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>
長い歴史と伝統のあるものから、創作和菓子といった新しいものまで、数えきれないほどさまざまな種類の和菓子を、腕によりをかけてつくっていく。蒸す・焼く・練るといった技術はもちろん、美しい色や形にまとめあげていく感性・創造性を磨き続ける姿勢が求められる。専門学校で、製菓器具・設備の使い方をはじめ、デコレーション技術、連切をはじめとした和菓子独特の技術を学び、和菓子店などで修業を積むか、和菓子メーカーに就職するのが一般的。菓子製造技能士や製菓衛生師の国家資格を取得すれば、メーカーなどの就職に有利に働くだろう。一人前になるまで10年はかかるといわれる厳しい世界。職人として成功するには、手先が器用なことにこしたことはないが、それよりも大事なことは、和菓子を食べて味や形をよく知ること。もちろん和菓子が好きで愛着を持っていることが不可欠だ。
<< 編集部の職業解説 >>
和菓子を製造する人。和菓子には大きく分けて、生菓子と半生菓子、干菓子があり、さまざまな品種が存在する。和菓子製造のための、蒸す・焼く・練るといった基本的な技術はもちろんのこと、美しい色や形にまとめていく感性や創造性も非常に重要で、アーティスティックな面を持つ職業と言えるだろう。それだけに修行は厳しく、一人前になるには何年もかかると言われる。技術を磨くことはもちろん、伝統を守る人間として誇りを持つことも大切だ。 和菓子職人になるために必要な資格や条件は特にないが、実務経験を積み、技能検定に合格することでその技術を証明することができる。また製菓衛生師の資格を持っていると、就職の際にプラスになるだろう。古代人にとっての菓子は果物や木の実であり「果子」であったと考えられています。その後、穀物加工の技術により餅や団子が生まれ、時代とともに唐菓子、南蛮菓子の影響を受けつつ製菓技術は発展。江戸時代になると京都を中心とした京菓子と江戸を中心とした上菓子が競い合い、現代の和菓子とあまり変わらない優れたものが多く生まれました。明治以降も、西洋菓子の影響を受けながらも日本独特の文化と伝統の中で和菓子の技法は育まれています。(※1)
※1 全国和菓子協会ホームページより
企業や店舗に勤める場合、年収180~600万円程度。修業期間は月給10万円前後の場合も。独立して人気店になれば年収1000万円以上も夢ではありません。(※1)
※1『好きな仕事実現シリーズ 食にかかわる仕事』学習研究社よりp46
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