エンジニア


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モノを作る技術者、技師。自動車のエンジンを例にとると、石油エネルギー燃焼の原理に基づいて、いろいろな材料を使い、いろいろな部品を組み合わせ、実験を繰り返して動力源になるエンジンを組み立てる。それだけではない。もし自動車が「エンジンで走る機械」のままでいたら、日本の自動車産業がここまで発展することはなかった。コストや安全性、快適性を求めてさまざまな技術が生み出され、改良されて現在の形になった。さらに、環境問題から、「ガソリン以外の動力で動く自動車」が求められ、最近は、電気や水素をエネルギー源にするエンジン開発の技術を生み出しているのもエンジニア。製造業による「モノづくり」で経済大国になった日本では、1960年代から80年代にかけて、エンジニアの存在は、経済を発達させ、社会を豊かにする原動力だった。機械、化学、金属など、あらゆる分野において、新しい技術から新しい製品がつくり出され、大量生産、大量供給の体制を作り上げてきた。しかし、近年、エンジニアをめぐる環境が変わってきた。大量生産の時代が変化し、市場や客の声を素早く製品に反映させる能力、企業や国という枠を超えて協力し合える能力、ITに関する能力などが必要とされる時代になった。理工系の大学で興味のある技術分野と出会い、技術系の企業や研究機関に就職するのが今でも主流だが、ハイテク企業のなかには、まったく異なる業種から人材を求めるところも出てきている。また、一定の経験を積んだうえで技術士の国家資格をとり、技術コンサルタントとして独立する人も多い。

エンジニアとして働いている人の数を正確に把握することは困難ですが、2000年の国勢調査の時点で、28万2935人が機械・航空機・造船技術者として、35万1564人が電気・電子技術者として、77万7487人が情報処理技術者として働いていました。

◆システムエンジニアの年収(諸手当含む)は、30歳で508万円、40歳で702万円。(※1)
◆機械・機構・筐体・金型設計(自動車・機械・化学業)従事者の年収は、30歳で455万円、40歳で625万円。(※1)

※1 株式会社インテリジェンス2003年登録者データより 

エンジニアとは技師、技術者のこと。名前だけから想像すると自動車などのエンジンに関わる仕事を連想しますが、それだけではなく、物づくりの過程で開発・設計を行ったり、機器の操作や運用、保守に関わる仕事を指す言葉として広く使われます。また、機械だけではなくコンピュータソフトやシステムを扱う技術者も含まれ、その場合、ソフトウェアエンジニア、システムエンジニアなどと呼ばれます。

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