舞台俳優


<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>

舞台俳優とは、演劇やミュージカルなどの舞台に立ち、そこで何らかの報酬を受けとっている人のこと。劇団に所属していても、報酬がない場合は、舞台俳優ではなく、劇団員と呼ぶ。ただし、これはあくまでもこの本のなかでの区分けで、社会的に確立されたものではない。舞台で歌ったり、踊ったり、演技をして、報酬をもらうということは、その人がプロだということだ。また、俳優たちに報酬を出せる劇団は、商業的にも確立されているプロの集団だといえる。現在、日本には、数え切れないほどの劇団がある。そのなかで、公演で利益を出している劇団は数えるほどしかない。スポンサーを見つけたり、劇団をサポートする会員を募ったり、また自治体から支援を受けたりして、何とか演劇活動を続けているのが実情だ。そういう状況において、公演を行って、役者・俳優に、報酬を出すことができる劇団に、新規に加入するのは非常にむずかしい。研修所や専門学校で、あるいは独学で、基礎を学び、厳しいオーディションに合格して劇団に入り、さらに劇団のなかでの競争に勝って、実際に舞台に立ち、報酬を得ることのできる人のことを、ここでは「舞台俳優」と定義したい。

座長クラスの場合、1回の公演のギャラは30~40万円以上。仮に40回の公演とすると1600万円になる。スターでもややネームバリューが落ちると10~20万円程度。ただしこれは主催者がプロダクションに支払う額で、そこから俳優にいくら入るかは契約によりさまざま。若手やベテランの大部屋俳優などは、全公演まとめて2カ月拘束で20~80万円程度といったギャラになる。(※1)

※1 『これが年収だ!!』長崎出版よりp71

舞台俳優になるためには、演劇科などがある大学や専門学校、あるいは独学で演劇の基礎を学ぶなどした後、劇団に研修生として参加したり、劇団附属の養成所に所属して演技を学んだりします。その後、実力が認められていくなかで正式な劇団員として舞台に立つことが許されます。

13hwに登録されている「仕事白書」から「舞台俳優」に関連する白書をPICK UP!

舞台俳優には通常の演劇(ストレートプレイ)を行う俳優のほか、ミュージカル俳優といわれる人たちもいる。ミュージカル俳優は、演技の実力はもちろん、歌と踊りの素質も必要とされるため、そうした劇団のオーディションには、演劇出身者のほか、ダンサー(クラシックバレエやジャスダンス)出身者、歌手(音大の声楽科)出身者などさまざまな人が参加する。

この職業解説について、感じたこと・思ったことなど自由に書き込んでね。

わからないこと・知りたいことは、働いている大人に聞いてみよう!

次はこんな職業も見てみよう!