絵本作家


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おもに子供を対象として、絵を通して物語を伝える。最近では大人の読者も増えている。絵と文章の両方を表現する人もいれば、絵と文章が別の場合もある。子供たちに楽しさと元気を与える仕事で、男性作家も少なくないが、とりわけ女性に人気が高い。絵本作家になるには、作品を出版社の編集部に持ち込むのが一般的。文学の芥川賞や直木賞のような新人の登竜門となる賞はないが、企業が後援するアマチュア向けの賞やコンテストはかなりあり、それらに応募するのもひとつの手。ただし、受賞しても必ずしも絵本作家として独立できる保証はない。絵本は長く売れ続けることが多く、1年間に1000冊ほど(2002年)が出版されており、市場はしっかりある。少子化の時代を迎えて、子供に手をかける親が増えることも予想され、よい絵本を求める傾向が強まるだろう。ボローニア・ブックフェアのように世界的なブックフェアもあり、国際的な領域を持っている。

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絵本は今や子供たちのためだけでなく、大人にも夢や希望、そして癒しを与えるものである。この絵本を物語と絵によって作りだすのが絵本作家の仕事である。絵本作家は、絵を描く人と物語を作る人に分かれていることもあれば、全部自分で作る人もいる。また、昔話や民話のように、すでにある物語にあわせて絵を描いて行くというスタイルもある。あるいは、イラストレーターや画家と、作家の共同作業により作る場合もある。絵本はロングセラーとなることが多く、1年間に1400冊ほど(2007年)出版されていて、市場としては確立されているようだ。絵本作家には、絵を書く技術を持っていることはもちろん、普段の生活の中に落ちている良い話を、拾うことができる洞察力や想像力が欠かせない。

出版社に就職した場合で月収16万円程度から。フリーの場合、ロングセラーとして版を重ねれば印税が入るものの、収入は不安定。(※1)

※1『人間関係がニガテでもうまくいく天職ガイド』廣済堂出版よりp166

美術・デザイン系の大学や専門学校などで作画に関する基礎的な知識や技術を身に付けた後、出版社や編集プロダクション、デザイン会社に作品を持ち込んだり、児童文学や絵本を対象としたコンテストで受賞したりするなどして次第に認められていきます。ただし、フリーの絵本作家として安定した収入を得るのはごく少数。グラフィックデザイナーなどと兼業したり、児童書系の出版社に就職し、社員として執筆者になったりするケースもあります。

2007年に日本で出版された新刊書籍80595点のうち児童書は7227点ありました(※1)。このうち、絵本は千数百点程度といわれています。シリーズの総発行部数が1000万部を超すような誰もが知っているベストセラー絵本もあり、世代を超えて読み継がれる名作や、大人の読者を意識した絵本も増えています。

※1『出版年鑑』出版ニュース社より

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