歯科技工士


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歯科医師の指示に従い、義歯や矯正装置を作成、修理する専門技術者。2、3年間の養成学校を経て、国家試験に合格しなくてはならない。その後、歯科医院、総合病院、歯科技工所などに就職して働く。ほかにも、歯材メーカーで器材の開発や研究をする、養成機関で教えるといった選択肢もあり、歯科技工所を開設してフリーで働くことも可能だ。また日本の歯科技工士教育は世界でもトップクラスで、現地で基礎教育を行う必要がないので、日本人歯科技工士は海外でも重宝されているという。一般的にはまだ十分に認知されている職業とはいえない部分もあるが、これから本格的な高齢化社会に向けて、歯科技工士への需要は確実に増えていくものと思われる。

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現代は高齢化が進み、さらに食生活の変化や偏りによって虫歯や歯周病などが増加し、多くの人たちが義歯を必要としている。歯がなくなると食物を十分に噛むことができなくなり、それによっていろいろな機能が低下する。このような人たちのために、義歯や歯冠を作ることが歯科技工士の仕事。義歯を作るには、歯科医師指示の下、石こうを流し込んで型をつくり金属や合成樹脂などで義歯をつくるといった工程があり、歯科技工士には歯科医療の知識はもちろん、職人的な技術、緻密な作業が要求される。歯科技工士になるには国家試験に合格する必要があるが、この試験には石膏ブロックによる歯冠彫刻というような実地試験も含まれている。よって手先の器用さが必要とされるだろう。製作物の出来・不出来が、直接、患者の健康や容貌の変化につながる重要な仕事だ。

2004年末時点で、実際に就業している歯科技工士の数は3万5668人です。ここ10年の就業者数は、ほぼ3万5000人前後で安定しています。年代別にみた場合、「50歳以上」が全体の26.6%ともっとも多く、次いで「45~49歳」が15.9%を占めています。就業場所としては、歯科技工所が2万3065人、病院・診療所が1万1998人となっています。

※1「平成16年保健・衛生行政業務報告」厚生労働省より

◆民間に勤める歯科技工士(調査時平均年齢38.4歳)の現金給与月額は30万8800円、推定平均年収は407万円。(※1)
◆歯科技工所に就職した場合の初任給は17万円程度から。1日10~12時間労働で休日返上で働いても年収500万円程度というのが実情。(※2)

※1「賃金構造基本統計調査 平成16年」厚生労働省より推計
※2『人間関係がニガテでもうまくいく天職ガイド』廣済堂出版よりp239
勤務先、経験年数、雇用形態などにより大きく異なります。

歯科技工士として働くためには、指定の歯科技工士学校で必要な課程を修業した上で、各都道府県で行われる「歯科技工士試験」に合格する必要があります。2005年の試験は、受験者2292人に対して合格者は2263人、合格率は98.7%でした(各都道府県全体の集計)。合格率は例年98%以上と、高い数値で推移しています。

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