ブリーダー


<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>

犬などを計画的に繁殖させ、売る。犬の場合、子犬を生ませる「台メス」を育て、オスはほかから借りてくることが多い。美しく健康な子犬が生まれるように血統や犬の資質などを考えて交配させていく。資格は必要ないが、経験のあるブリーダーのもとで修業を積んでから独立するのが一般的。ただ、広い土地、動物を育てる施設、オスを借りる資金がいるため、若くしての開業は難しい。ブリーダーだけで生活できるほどの収入を得るには、犬の場合、つねに50~100頭の犬を飼育しなければならず、思ったとおりの子犬が生まれるとは限らず、売れなかった場合は自分で面倒をみるというリスクも負わなければならない。また、動物相手のため、休みのない仕事だ。しかし、客からの喜びの声が届いたときなどは、何にも代えがたい幸福感があるという。

<< 編集部の職業解説 >>

ブリーダーは直訳すれば「繁殖者」という意味だが、一般的には犬や猫を繁殖させて販売する人のことをいう。ブリーダーは、繁殖させる動物の血統を熟知し、次世代に引き継ぐためにブリーディングしていく。血統や健康状態を見極め、遺伝的疾患が出ないような交配相手を見つけ出す能力と経験が最も必要とされる。また、犬のブリーダーは優秀で良血の犬を生み出し、ショーに参加させることで、良いブリーダーとしての評価を得ることができる。 ペットブームによりペット産業が巨大化するにつれて、生き物を取り扱う仕事としての責任は大きく、ブリーダーとして開業する場合には「動物取り扱い業」の届出を行う必要がある。この届出は「哺乳類・鳥類・爬虫類」を扱うビジネスには必須となっている。

同じ犬種でもブリーダーによって値段が大きく異なることもあり、収入はピンからキリまでというのが実情。ただし、食事代やサプリメント代などさまざまな必要経費が固体値段の半分以上を占めるといわれ、また、個体を無事に送り出すまでの労力を考えると、決して楽な職業とはいえないようです。(※1)

※1『ペットと動物の仕事と資格』イカロス出版よりp83

動物関連の専門学校などで動物の飼育や繁殖に関する基礎的な知識や技能を学んだ後、ブリーダー業を営む事業所やペットショップ、犬の訓練所などに就職したり、経験豊富なブリーダーのもとで修業したりするのが一般的。個人宅などで副業として営むケースもあります。なお、ブリーダーの仕事をするにあたり必須となる資格はありませんが、開業する場合は「動物取扱業」の登録などが必要となります。

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純粋犬種の登録、ドッグショーや訓練競技会、犬を通じて社会福祉への協力などを行っている社団法人ジャパンケネルクラブに登録されている犬は151犬種、56万1713頭にもおよんでいます(2004年)。そのうちもっとも多い犬種はダックスフンドで約15万9000頭、次いでチワワ(8万1000頭)、プードル(4万3000頭)、ヨークシャー・テリア(2万4000頭)、パピヨン(2万3000頭)と続いています。(※1)

※1 ジャパンケネルクラブ 「犬種別犬籍登録頭数」より

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