HOME > もっと教えて!フォーラム > 自分の感性を追求「ゲーム・アート・デザイン」の仕事 > 回答・コメントする(No.9838)
もっと教えて!フォーラム
回答・コメントする(No.9838)
-
いつも、子どもたちの疑問にお答えいただき誠にありがとうございます。
13hw編集部より、ご回答くださる際のポリシーに関するお願いです。
-
回答は、基本的には、その職業の方(または経験者、相応の知識を有する方など)にお願いしております。
しかしながら、なかなか回答のつかない質問もあります。
投稿されてから2週間経っても回答がつかない質問に関しましては、職業などに関係なく、ご回答のご協力をお願いしたいと考えております。 -
白書の皆様におかれましては、貴重な時間を割き、子どもたちの質問に丁寧にお答えくださったり、叱咤激励してくださって誠に感謝しております。
このようなお願いをするのは大変恐縮なのですが、勇気を出してこのサイトに質問を投稿してくれた子ども達に、よりよい情報を提供したいと考える当サイトの運営ポリシーをご理解・ご了承いただけますと幸いです。
グラフィックデザイナーになりたいのですが・・
[Q] こんにちは、こんばんわ。
私は今大学3年生で、デザインの勉強をしています。
しかし学校の課題以外作品を作る気力が全く起きません。
作らないといけないことも頭の中では十分わかってますし
このままだとポートフォリオに何も入れられないという
事も理解しています。理解しているのですが、周りと比べると
自分の作ったものなんて・・・という気持ちが先に走ってしまうのと、
作りたい気持ちと反対に「めんどくさい」という気持ちが
出てきてしまいます。そのため作品が作れません。
諦めようと思いましたがここまで来たら引き返せないし(自分だけのことではないので)
デザインをするのは基本好きなので諦めたくありません。
今グラフィックの勉強をしている人や仕事をしている方で
自主制作をどのような気持ちや考えでやっているか
教えてください。また、1つにどのくらいの期間を設け、
作品を作っているのでしょうか?(ピンからキリまでだと思いますが・・)
本気で、真剣にデザインと向き合っている人には
甘えたことを言うんじゃないといわれるかもしれませんが
お願い致します。学校でも信用してた人に裏切られ
相談できません。。。
初めまして、natsuruと申します。私も現在、芸術系学部のグラフィックデザインを専攻しています。
質問に自主制作など取り組み方への問題意識が書き込まれていましたのを拝見しましたが、結論、人それぞれの適性で自分に納得のいく作品を追求できたら、それこそがデザイナーの神髄であっていいと思っています。
なまなか、まだ30代にして大学に入ってそこそこの私などに意見のしようが無い事ではありますが、実は私の学校にはそんな仲間も実は多いのです。
一度、10代の時にグラフィックデザインの勉強に挫折しました。
その折に、自分は何を目指しているのか解らなくなっている自分に嫌気がさしました。まーちさんと同じ悩みとは言えないかもしれませんが、自分の制作物に疑問が感じられ、また人に信用をかけられない(持てない)状態まで陥りました。
人それぞれ作品に対するセンスの持ち方やスタイル、自分の流儀など挙げればきりがないですよね。将来なりたいものもそれぞれだし。私は、悩んでいたにも拘らず、再チャレンジにかかっています。今が旬(笑)
自主制作の難点、同じ想いを抱えています。それでも、日々の自分の生活を含めて日誌を利用してみたり、ただ、気になった写真だけでも撮りためていたりしています。
メンタル面がきつい時には、好きな詩集などを読むのも気分転換には良いと思って実行しています。
こんな考えがあるのだと、人の考え方に触れられる瞬間は貴重です。
こんな場合の制作期間は無期限状態(笑)
でも、これも慣れ不慣れかと思い、気長にやっています。でも大学の授業では厳しいですね。
毎回、提出物に追われてネタに詰まっていますが。
私の出身した高校の美術教師で実際に指導されていた人なのですが、授業と教師のやるべき仕事のとき以外は、自主制作にこもってばかりいる人で、煮詰まると校舎に向かってテニスの壁うちを一人でやっていたのを記憶しています。でもね、わたしは、一番信頼出来る、恩師だと言い切れる人でした。要は、多才なのですね。彼は趣味で作曲までこなしていました。テクノでした。
そういう心に残るようないい思い出などでも、逆にスランプの時に利用してみてもいいのではないかと思えます。なんとか私も凌いでいますよ!
お互いにがんばりましょう!
まーちさん、こんにちは。
専門学校の教員です。
【課題以外の作品】
ご存知のとおり、デザインを含むコンテンツ分野の就職活動では、自身が制作した作品とそれを収めたポートフォリオが必須ですよね。
企業の採用活動では、面接等による人物面の評価と、作品によるその時点での実力と仕事に取り組む姿勢、将来性などを見極めます。
作品数は多ければよいというものではありませんが、学校の課題だけではやはり足りないでしょう。
課題以外の作品を作る気力が起きないとのことですが、それは、まーちさんがアーティストタイプではなく、デザイナータイプなのだということかもしれません。
そもそもデザイナーは、課題や要望に対して、様々な制約なども考慮しながら、より良い回答や提案を考え、具体化するのが仕事です。
自主制作をする時も、ただ自分にとって素敵だと思うものを作るのではなく、テーマを決めて取り組んでみてはいかがでしょうか?
例えば、ハートをテーマにしたグラフィックデザインを50パターン考えるとか、駅などの券売機の使いにくさをデザインによって改善するにはどうすればいいか?など。
大学でも学んでいるかと思いますが、見た目だけのデザインは、スタイルデザインであって、デザインの本質ではありません。
デザインの力で私たちの生活はもっと改善できる余地がありますので、テーマはたくさん見つかるのではないかと思います。
ヨーロッパのデザイナーの中には、インテリアからプロダクト、建築や都市計画まで、一つのジャンルに縛られずに様々なプロジェクトに取り組む人がいます。
まーちさんもデザイナーの目で様々なものに目を向けてみるとよいのではないでしょうか?
【周囲との比較】
先日、私の学校の卒業生が在校生にアドバイスしていました。
「在学中に周りの人の作品と見比べて自信が揺らぎ、停滞した時期があったが、就職してから振り返ると全く無意味なことだったと気付いた」と。
私が見てきた学生さんたちも伸び方や伸びる時期をいうのは本当にまちまちで一人ひとり異なるものす。
課題ごとに結果が出せる器用な学生さんと「作品のレベル」を比較する必要はありません。
比較する必要があるとするなら、「課題に取り組む姿勢」に参考にするべき部分があるかもしれません。
自己満足に陥らないように心がけながら、真摯にコツコツ取り組んでいけば、少しずつ結果になってくるものと思います。
【プロの自主制作】
私はかつてCGデザイナーでしたが、仕事に追われるばかりで、自主制作作品を作ったことがありません。
プロの中には、自分の時間を上手く作って、自主制作作品を作っている方もいます。
CG-Arts協会のHPに「第一線で活躍する先輩からのメッセージ」というインタビューがあります。
http://www.cgarts.or.jp/report/rep_2011/cgw_rep/rep0420.html
私の学校の卒業生で、プロになってからも自主制作もしている方です。
グラフィックデザイナーではなくCGデザイナーであることと、プロになってからの自主制作について触れられているわけではありませんが、まーちさんにとっても参考にしていただける点も多分にある記事なのではないかと思います。
もし時間がありましたら、是非読んでみてください。