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回答・コメントする(No.9588)
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職業選択の価値観 時間的ゆとり
[Q] 私の学校で職業選択の価値観についてパネルディスカッションをするんですけど・・・。
時間的ゆとりを優先させるとどのようなメリット・デメリットがあるか詳しく書いていただけると光栄です。
私は時間的なゆとりを求めてフリーランスになったタイプです。
広告制作会社でコピーライターをしていた時は、寝る間も遊ぶ間も食べる間もなかったので、体を壊してしまいました。
今は収入は減りましたが、自分でスケジュール管理をして健康的に仕事をしています。
これは私にとってのメリットとデメリットです。
体力がもっとある人なら健康を害することもなかったかもしれませんから、
私の健康というメリットは当てはまらないでしょう。
それと、職業自体は変わっていないということもポイントです。
なので職業選択は時間のゆとりと必ずしも一致しません。
時間のゆとりと職業を一概に関係付けることはできないと思いますから、
いろんなケースを自分で考えてみてくださいね。
こんにちは、りんごさん。
上でりんりんさんがちょっと触れられていますが、
「時間的ゆとりのメリット・デメリット」は、特に就労形態によって大きく変わります。
「得られる収入と労働時間は比例する」というのは
すべての人に当てはまるタイプではありません。
そうではないタイプもあります。
私はゲーム作りをフリーランスで行なっているので、
「得られる収入と労働時間は比例する」タイプではありません。
いわゆる「買い切り」の仕事の場合、製作期間が1日だろうが1週間だろうが、
もらえる報酬は同じです(急ぎの時は、逆に1日のほうが高報酬になる場合もあります)。
また、インセンシブ契約を結んでいる場合は、
今いちなものを作るよりも、良いもの(売れるもの)を作ったほうが、
より高い報酬を得ることができます。
時間的なゆとりという意味ですと、
ものによりますが、時間的ゆとりがあったほうがよいものができます。
ゆとりのない長時間労働をして普通のものを作るよりも、
労働時間は短くてもゆとりがある製作環境のほうが、よりよいものができ、
沢山売れて結果報酬は多くなることもあります。
特にゲーム作りのような仕事の場合、
余暇で行なう経験が、仕事に大きく生きてくる場合もあります。
そのような仕事の場合、逆に余暇の経験を補充していかないと、
仕事ばかりではどんどんネタが枯渇していくことでしょう。
時間的ゆとりを得る方法ですが、自分でなくてもできる仕事を他に人に回して、
自分の仕事を減らす方法があります。
これは「アウトソーシング」などの形で、企業でも行なわれています。
企業の場合はコストダウンの意味合いが大きいですが、
クリエイティブな仕事の場合、それがクオリティアップにつながることもあります。
ということで,りんりんさんのコメントをしっかり理解して頂けましたか?
こういった課題の答えを直接聞くのはカンニングをしているようなものですので,自分で調べましょう.「労働」「価値観」などでネットを調べると,意外にヒットしてきます.中にはアンケート結果なども出て参りますので,こういったデータは積極的に引用して,良いパネルを作りましょう.
具体的な話はりんりんさんが既に詳細に説明されていますので,私は要約のみ.
1.仕事をすることにより,報酬(給料)が支払われる.基本的に報酬は労働時間に応じて決められる.
2.仕事を休むと,報酬は支払われない.
3.従って,得られる収入と労働時間は比例する(正確には『正の相関がある』という).逆に,収入と休暇時間は反比例する(正確には『負の相関がある』といいます).
これを現実の声に置き換えると,
パターン1:「働きまくって高収入だが,使う時間がない」
パターン2:「あまり働かないので暇が多いが,使うお金がない」
といった具合になります.あなたもアルバイトをするようになるとこれを実感できるかも知れません.
りんごさん、こんにちは。なかなかコメントがないようなので、個人的な意見ですがコメントさせてもらいます。ただ、学校の課題ということであれば、りんごさん自身の意見や、調べたことに基づいて考えたことというのが一番大事です。パネルディスカッションということであれば、自分の意見がしっかりしていなければ、論じ合うことは不可能です。そのことを踏まえて、参考程度に読んでもらえればと思います。
まず、私自身にとって「時間的ゆとり」は低い位置を占めています。順番的には、通りすがりの大学教員さんと同じような感じですね。
職業選択において「時間的ゆとり」を優先させた場合のメリットというと、それは職業以外のことに時間をさけるということでしょう。その中身が、家族との時間という人もいれば、趣味の時間という人、とにかく休息時間がほしいという人もいれば、別の仕事につくための学ぶ時間に使いたい人もいるでしょう。
では、「時間的ゆとり」を優先させた場合のデメリットはというと、選択できる職業がかなり狭まること、結果的に、「時間的ゆとり」のメリットすら阻害しかねないということでしょう。
少し話はそれますが、仕事で得られる報酬には、能力(通常、仕事の結果を評価される)による部分、時間的拘束(労働に費やされた時間)による部分、社会的評価(その社会にとって、ある仕事が重要であると評価されていること)による部分があります。例えば、素晴らしい演奏をするプロのピアニストがいるとしましょう。このピアニストは、素晴らしい演奏をする(能力が高い)ので、わずか数十分のステージ(労働時間が短い)で、高額の報酬を得ています。しかし、このピアニストが、ピアノの演奏に関して全く価値を見出していない社会(社会的評価が低い)に行ったとき、何十時間演奏しても(労働時間が長くなった)、報酬を得ることはできないのです。本人の能力は全く変わっていないにもかかわらずです。このとき、ピアニストは演奏で収入を得ることはあきらめて、別の仕事を探すことになるかもしれません。また、もっと革命的な精神の持ち主であれば、この社会でピアノの演奏で報酬が得られるように、ピアノ演奏の普及活動をするかもしれません。つまり、収入・安定性・興味・関心・意欲・社会的使命・時間的ゆとりなどの価値観は、その人のおかれた状況によって、簡単に変わってしまうことがあるということもわかっておいてほしいと思います。
さて、「時間的ゆとり」のデメリットの話に戻ります。仕事における時間の短さを求めた場合、選択できる職業は限られてきます。多くの職業はまず労働時間に対して報酬が支払われます。家族と楽しく過ごすためにも、趣味を満喫するにも、それ相応の収入は必要ですので、それなりの労働時間を提供することが必要になります。ごく短時間で高収入をえることもひとつの方法ですが、そのためには高い能力と、その能力が社会的に評価されていることが必要ですので、そういった職業につくのは大変でしょう。ですので、多くの人は他の価値観よりも「時間的ゆとり」を低い位置におくのではないでしょうか。
もちろん、収入が低くとも、全く興味のない仕事であっても、仕事以外のことに人生を費やしたいという人もいるでしょう。「時間的ゆとり」というのは、人生において仕事をどのような位置におくかという価値観でもあると思います。人生において、収入が多いことに価値をおく人、社会的地位や名誉に最も重きをおく人、自分の技術・能力が高いことを誇りに思う人、他人の命や生活を助けることに意義を見出す人、自分の正義の信念に従って人生を送る人。そういった価値観を職業に持ち込む人は「時間的ゆとり」は後回しにするでしょうし、職業ではないところに価値観を持ち込む人なら「時間的ゆとり」を重要に思うのではないでしょうか。
だいぶ長くなってしまい、わかりづらかったかもしれません。少しでも役に立つ部分があればいいなと思います。