HOME > もっと教えて!フォーラム > 仕事分野に迷ったらココ!「その他」の仕事 > 回答・コメントする(No.8670)

もっと教えて!フォーラム
回答・コメントする(No.8670)

いつも、子どもたちの疑問にお答えいただき誠にありがとうございます。
13hw編集部より、ご回答くださる際のポリシーに関するお願いです。
 
  • 回答は、基本的には、その職業の方(または経験者、相応の知識を有する方など)にお願いしております。
    しかしながら、なかなか回答のつかない質問もあります。
    投稿されてから2週間経っても回答がつかない質問に関しましては、職業などに関係なく、ご回答のご協力をお願いしたいと考えております。
  •  
  • 白書の皆様におかれましては、貴重な時間を割き、子どもたちの質問に丁寧にお答えくださったり、叱咤激励してくださって誠に感謝しております。
    このようなお願いをするのは大変恐縮なのですが、勇気を出してこのサイトに質問を投稿してくれた子ども達に、よりよい情報を提供したいと考える当サイトの運営ポリシーをご理解・ご了承いただけますと幸いです。

もっと教えて!フォーラム 質問 電化製品を作る会社へ、

2010/06/04 12:21  15さん[中学生・女]

[Q] 私は電化製品を作っている、

パナソニックやソニーなどの会社で家電製品をつくる

仕事に就きたいんです。

その仕事は、電子・電気系研究・技術者で、

あっているのでしょうか?

[A.4]

違う角度から「電化製品を作る仕事」を回答しようと思います。

電機メーカーには「デザイン部門」もあります。
見た目のデザインはともかくどうやったら使いやすいのか?を研究したり実現する仕事です。

たとえば、昔の冷蔵庫は冷凍室が上、冷蔵庫が下でした。
冷蔵室のほうが使う頻度が高いのに、冷凍庫のほうが目の高さにあるのは毎回しゃがまなくてはいけなくてちょっと不便ですよね。もちろん当時は、冷気は下へ行くからなど理由もあったと思います。それが技術の進歩と使いやすさを考慮した結果、最近は冷蔵室が上、冷凍室が下になっているのです。

ですので、ものを作るだけではなく実際に製品を使ってもらって使いやすいかどうかをテストしたり(ユーザーテストといいます)、調査をしたり・・・仕事内容は多岐に渡ります。

就職はかなり狭き門ですが、美大や理工系大学でデザインの勉強をしていることが最低条件です。


[A.3]

例に挙がったところでデジカメの開発に従事しています。
ということで、民間企業の技術者という仕事について、
情報を出します。

私自身は、具体的には、
手振れ補正・連射・顔検出・その他秘密の新技術やらをプログラムしたり
新しい撮影形態を提案したり、画質をチューニングしたりしています。

メーカーの技術者の専門は、大枠で
ソフト・電気・メカがあります。
ソフトがわかっていないと電気設計も困りますし、
逆も困るので、ソフトと電気の中間的な人もいます。

製品のステージで分けると
(企画)・研究・開発・設計・製造・(販売)
という感じです。
企画や販売はどっちかというと文系の人が多い仕事なので
研究・開発・設計・製造についてお話します。

<研究>
先のことをやっているのでややモノから離れます。
もちろん、研究が充実していないと新しいものを作り出すことはできないのですが、
本気で研究に優秀な人を集められるような企業はごく一部のトップ企業に限られます。
そういうところでは、社内でのステータスが高い場合もありますが、
社内の人から『何やってるかわからん人たち』と思われてる企業も多いです。
直近で利益を出すことがないため、景気悪くなると真っ先に切られがちなところも
ちょっと厳しいところです。
私の場合、3年くらいやって、あと1年くらいやればモノになるかな
という段階で会社の方針変更で部署ごとなくなってしまった経験があります。
こういう、『俺の○年を返せ』的なことも民間企業だとよくある話です。
製品を直接担当しない分、納期の締め付けは少ないですが、
定期的に成果を発表して金を引き出さないと、あっという間に仕事がなくなるので
そういう真綿で首を絞められるようなプレッシャーは常にあります。

<開発・設計>
言葉の意味で言うと研究分野で理論が完成したものや、
開発段階で新しく出てきた技術を実際に使えるようにするのが、開発
それを使って実際の製品を作るのが設計ですが、この二つは境界があいまいです。
多くのメーカーの花形の部署で、自分の出したものが評価されれば
直接成果になりますので、キャリアパスも速くなります。
残業や休日出勤等も多いので一番たくさん給料がもらえるとも言えます。
しかし、常に納期に迫られている点は大変です。
その中で、次の飯の種となる方向性を考えるのも重要な仕事です。
私の会社は、上から方針を決められることは全くといって良いほどなく、
製品化される技術は全て現場や研究からのボトムアップという文化です。
現場レベルで全員で集まって先の計画を相談して上に上げます。
そういう点で、自分で考えてモノを作ってる感覚が一番得やすい場所かなと思います。

<製造>
この分野は、私自身は居たことがないのでそれほど詳しくはありませんが、
主に、作るべきものをいかに効率よく
不良品を出さずに作るかという製造技術を担当します。
作業する人を、効率よく振り分けたり指導したり、製造ラインを設計したり、
稼動計画をたてたり、できた製品を検査したりいろんな部署があります。

実際に製造の手作業をしているのは協力会社の人が殆どで、
国内の工場でも、日本人のほうが少ないです。


と大雑把に、開発ステージに分けて話しましたが、
具体的に何か質問したいことができたらまた聞いてください。


2010/06/05 05:16  15さん[中学生・女]
[A.2]

はんがんさんありがとうございます。

ほとんど分かっていなかった事が、少し分かったような気がします。

がんばってみます


[A.1]

こんにちは。電化製品(家電製品)をつくるというのは、(A)新しく商品を開発したい、ということでしょうか? それとも、(B)工場の製造現場で働きたい、ということでしょうか? 同じ「つくる」でもかなり仕事の内容が異なります。とりあえず(A)を前提に、簡単にコメントしますので、よかったら参考にしてください。

家電製品の場合、製品としての性能(例えば、同時に4番組まで録画できます!)と同時に、それを使う人にとって操作しやすいか(2クリックで録画予約完了!)とか、使う場所に応じたデザイン性といった、様々な要素が組み合わさって、一つの製品ができ上がっています。もちろん、価格をどうするかも重要です。
こうした項目全てを一人の技術者が全部受け持つなんてことは到底不可能です。このため、こうした製品の開発・設計には、検討すべき項目ごとに複数の技術者が担当しています。何となくお分かりだと思いますが、電子・電気系の技術者だけではなく、材料や情報処理といった分野の技術者、また人間の行動や心理を分析する研究者など、たいへん幅広い分野の技術者や研究者が、そこに参加します。
電気を用いる製品ですから、電気系の技術者が比較的多いのは当然でしょう。ただ、それ以外の分野の技術者も、重要な役割を持って大勢開発に参加しています。あなたが興味を持つ分野をきちんと学んでいれば、家電製品の開発にきっと役に立つことがあるはずです。大手家電メーカーの研究職はなかなか入社が難しいところと聞きますので、普段からよく勉強した方が、あなたの夢をかなえるには有利と思います。