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回答・コメントする(No.7997)
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ネットワークエンジニアに
[Q] 初めまして。現在高校一年のオガです。
今現在、漠然とネットワークエンジニア(以下NE)になりたいと思っています。
家では父がパソコン関係の仕事についていて、パソコンに触れる機会が多く、昔からPCが好きでよくいじっていました。
そして最近将来の事を考えるようになり、気になって探して見たところ、この職業に目が行きました。
僕はネットワークと言うものがどうなっているのか。良く疑問に思っていました。
ケーブルだけで何故あんな情報を送れるのだろう。など。
しかし、まだ詳しく勉強した事がないので、曖昧にしか分かっておりません。そのため本を読むなどして、少しづつはネットワークの基礎について勉強しようかと思い始めた所です。
そこで、僕はこれから大学に(情報系の学部・学科に進みたいと思っています)進むのですが、何か高校生の内にやっておいたほうがいい事とかあるのでしょうか?
ちなみに、現在読み始めた本は「マスタリングTCP/IP 入門編」というものです。
また、NEの職業は30代がピークでそれ以降は・・・。
のような話を見かけたのですが、そのあたりはどうなのでしょうか?
そして、本当に根本の話になるのですが、NEとはどのような仕事をするのでしょうか。
調べた限りでは、
配線、設置などの業務
ネットワークの設計
コンサルティング
などとあったのですが、イマイチ良く分かりません。
長文読んでいただきありがとうございました。
回答待っています。
えふしんです。
ネットワークの設計は、
・既存の技術を使って、会社や事業所間のネットワークを構築する仕事
と、
・ネットワークの仕組みそのものを考えて発展、維持させる仕事
の2種類があると思います。
せっかくその年齢で興味を持ったのであれば、ネットワークそのものを考える仕事につくと良いと思います。
電話に例えて言うなら、前者は
「電話をどこに設置して、どう線をつなぐか?を考える仕事」
後者は
「いかに電話番号を設計するとか、効率的に通信をさせると正月にみんなが電話をしても止まらないか」
などを考える仕事にも近いのかなと思います。
後者の仕事は、世界レベルで活動をしなくてはいけないので、
・英語力
・コミュニケーション能力(海外でのプレゼンテーション能力)
そして
・技術力
が必要になります。
そういう意味では、学校の勉強はもちろんですが、生徒会などの活動にも積極的に参加していると良いかもしれませんね。
就職先は、日本ならNTTなどの通信インフラ、シスコシステムズなどの世界レベルの通信機器メーカー、GoogleやYahoo!などのネットインフラを大規模に利用して商売をする大企業、この辺のどこかに入るのがオススメです。
それ以外だと、大学の教授になるという道もあります。
この辺ですが、結構、技術系の中でもエリートの道ということになります。
そのレベルでのキャリアパスを描いていけば、十分に一生涯の仕事になると思いますよ。
大きな話になってしまいましたが、現時点では世界で仕事し、活躍するにはどうしたら良いか?というのを考えてみたら良いと思います。通信の世界では、世界はひとつですから。
「設計」について回答します。
設計の前工程には、多くの場合「要件定義」というプロセスを置きます。
これがオガさんが言う、「顧客の方の要望」を受け取って解釈し、機能としてこのように実現する、とか、ここまでの機能を提供する、など具体化して確認します。
これをおろそかにすると、「こんなのが欲しかったのではない」などというトラブルになってしまいます。
常々、どんな仕事でもコミュニケーションスキルが不可欠と言われるのは、このあたりの大切さを伝えたいがためでもあります。
また、設計の工程は大まかな条件を決めるところから、使う機器の設定値の一つ一つを一覧にして行く作業までを含みます。
例えば、インターネットプロバイダのネットワークを設計するとなると、数十台~数百台のネットワーク機器(HUBとかまで)とサーバまでの設計をすることになりますから、一人ではできませんね。
一方、個人事業者レベルの業務用だったとすると一人でもできるかもしれません。
身近なところでは、学校の教室に入れる場合なども、要件定義や設計、配線と設置があります。
すべての工程はOUTPUTが確定して完了します。つまり、設計書とか設計図というものが完成して、これを受け取る人が了承するところまでです。
ということは、技術的な素養はもちろん、正しい日本語で筋道をしっかり立てて読む人にわかるように文章を作成する能力も重要だということです。
設計書が意味不明では、使い始めた後のサポートサービスがうまく機能しません。
技術力が高いのに、伸び悩んだり30代前半でピークを迎えるというケースの多くは、文章力をはじめとするコミュニケーションスキルの欠如が大きいように感じます。
そういう意味では、今からできることとしての学校の勉強が後から効いてくるのではないでしょうか。
>>saitoh_ABC さん
返信ありがとうございました。
志が高いって言われると、なんだか照れます。
小規模なネットワークですか。確か家に使っていないパソコンが二台ほどあったと思うので挑戦したいと思います。
その場合は片方をUNIXでサーバーとして、Windowsをクライアントとして使うって事ですか?
後、UNIXはLinuxで良いのでしょうか?
年を取るごとに出世したときに、定年までこの仕事は続ける事ができるのでしょうか。
>>numlock さん
返信ありがとうございました。
そのような情報に触れる事も大事なんですね。
そのような情報源があるとは知りませんでした。
ネットなどで調べて評判が良かったので購入しました。
父の会社にも版が古いやつですがおいてあるそうで。
今、何とか理解しようと奮闘中です。
また、「設計」なのですが、これはまず顧客の方の要望を聞きますよね。
その後、設計書の作成はチームでやるのでしょうか。それとも個人で。
純粋な疑問を忘れない。ですか。
探究心や興味を忘れずに頑張って行きたいと思います。
オガさん
ネットワークインフラに携わる者としてうれしく思います。
高校生のうちにやっておいた方がよいことは、大学選びと受験勉強はまず必須として、
WIDEプロジェクトやKAMEプロジェクトのような団体、活動とか、CNET,ITMEDIA,アットマークITといった情報ソースに接して、業界を知ることが役に立つと思います。
そこから、ネットワークエンジニアの仕事が見えてくるはずです。
「マスタリングTCP/IP 入門編」って、今でもスタンダードなんでしょうかね。
大変懐かしく感じてしまいました。良書です。
ここ10年~20年でインターネットが普及して、TCP/IPが標準になり、何が変わったかというと、それまで一部の企業や学術系の機関でなければ触れることのできなかった技術情報が、標準でオープンであるがゆえに誰でも学ぶことができるようになったことです。
Linuxを象徴とするオープンソースソフトウエアも同様ですね。
と、話はどんな仕事かってことでしたが、
配線や設置というのはいわゆる、「作業」ですから目に見えて判りやすいと思います。
設計というのは、設計書というものをOUTPUTとする論理構成、物理構成、組み合わせる製品の選択とその理由などを決めていくプロセスです。この設計書を基に配線や設置という「作業」が計画され実施されます。
コンサルティングという仕事は、その依頼者(クライアント)に対してどんなネットワークが必要とされるのかを明らかにして差し上げて、そのネットワークが依頼者にどんな便利さや儲けをもたらすかを示す仕事です。
話すとキリが無いのですが、この仕事を続ける根本には「ケーブルだけで何故あんな情報を送れるのだろう」という純粋な疑問や興味を失わないことではないかと思います。
オガさん
こんにちは。
志が高いですね。すごい。
ネットワークエンジニアは、大体今把握していること+サーバー周りのことを
やったりしています。需要はたえません。
小規模なネットワーク(たとえばPCを2台接続して、それの管理をしてみる)など
構築してみるのもいいかもしれません。
OSをUNIXとWindowsにそれぞれしてみて、どうやってつながっていくかなど色々いじりまわして試してみるのもいいかと思います。
ネットワークがらみの仕事は、いつまでも途絶えることはないでしょう。
年を重ねるに従って、ポジションが変わっていく(出世する)ということはあります。
奥がとても深くて、面白い世界ですよ。
頑張ってくださいね。