こんにちは　奈央さん

私は国公立の大学で働いています。
学費のことを少しお話します。

奈央さんが心配している通り、医学部は学費が高いです。
私立だと平均して年間800万円ほどかかります。
それに比べて国公立は安く、どの学部に入っても年間50万円ほどで済みます。

意外と知られていないのですが、国公立大学では学費の減免制度があります。
これはその学生のお家の収入により、学費を免除する制度です。
家庭の経済事情によっては学費が全額免除（全くかららない）と判断されることもあります。
それから日本学生支援機構という、奨学金を借りることのできる制度があります。
返済もゆっくりですし、利用している学生はたくさんいますよ。
また、”お医者さんになってから返す”という約束で、国の教育ローンから学費を借りたり、”将来○○県のお医者さんになる”という約束で県の奨学金を受けることもできます。
もちろん学費の減免も奨学金も成績が良くないとだめですよ。

医学生が授業で使う本は高いです。それに卒業してもすぐに安定した収入が得られるわけではないので、しばらくは大変です。

優秀なら、学費はなんとかなります。
お金を心配してあきらめてしまうのはもったいないですよ。

一生懸命勉強して、すてきなお医者さんになってください。

大学には国立大学と私立大学があります。
国立大学の学費は、医学部でも他の学部（文学部や法学部など）でも
同じですので、特に医学部に行くのに沢山お金がいることはありません。
ただし、医学部は6年間ですので、4年の学部に比べると合計で
1.5倍の学費がかかります。
私立大学の医学部になると、国立大学の10倍100倍の学費が必要になりますので、
ご両親が心配されているのは、私立の場合のことでしょう。
筑波大学の医学部であれば、国立大学ですので、学費の面では、
そんなに心配することはないと思いますよ。

もっと学費を安くしたいのであれば、防衛医大や産業医大などの特殊な大学も
ありますので、もうちょっと大きくなって、高校生くらいになったら、
こういう選択もあることを考えてみてください。

さて、小学生のあなたが医者になるために何をすればいいのかを考えると
あまりにも遠い話で、具体的にはわからないかもしれませんので
もっと順番を追って、今何をしなければいけないかを考えてみましょう。

医者になるためには、まず医学部に行かなければなりません。
今のところ、医学部に行く以外に医者になる方法はありませんので
必ず医学部に行く必要があります。
小児科医や内科医に別れて専門的な勉強をするのは医学部に
入ってからの話ですので、それまでは特にそれ専門の勉強法は
ありません。まずは医学部に行くための勉強をしましょう。

医学部に行くためには、それなりの高校に行く必要があります。
実績のない高校からポンと医学部に合格する人もいますが、
一般には、それなりの高校に入っておかないと医学部進学はかなり難しいです。

ご両親にも聞いて、自分の地域で医学部にも進学者を出している高校を探して
まずはその高校に入ることを目指しましょう。

中学校は公立の学校に行きますか？もしそうだとしても、今、小学校で
習っている内容では、将来難関の高校や、医学部を目指すには十分では
ありませんので、もし回りに中学受験をするような子がいれば、
問題集や参考書を見せてもらって、どのくらいの勉強をすればいいか
見てみてください。

小学校からいきなり医者になるわけではないですので、1つ1つ
階段を上るように目標を設定して、その目標をクリアするための
勉強をしてくださいね。特に数学・理科・英語は必須です。
もちろん国語や社会も大学入試には必須になりますので、苦手に
ならないように、きちんと勉強しておきましょう。
勉強法は1つだけ、計画を立ててコツコツと毎日積み重ねていくことです。
頑張ってください。