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回答・コメントする(No.12486)
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ウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオで働きたいです
[Q] 中学2年の頃ウォルト・ディズニーのNHK特集を見てから、ウォルト・ディズニーアニメーションスタジオで働きたいと考え、中学3年生の今までじっくり調べてきました。
とりあえず、長くなるので箇条書きにします。
・英語の成績があまり良くなかったので、頑張って1番最高の5まであげました。
・英会話に通い、夏にはイングリッシュセミナーにも参加しました。
・高校は英語(国際関係)に力を入れている高校があるのでそこに入ろうと思っています。(英語以外の成績も上げて偏差値はその高校を越せています。)
・一人親で兄妹が多くお金に恵まれていないため、奨学金も調べましたが高校では少し難しく留学はできず(語学研修は行きます)、高校では勉強に支障が出ない程度のバイトをして、高校卒業後働きお金をためアメリカの大学でCGを学ぼうと計画しています。(どの大学かはまだ未定です)
・何のアニメーターかはもう、結構絞っていて、テクニカルアニメーターになりたいと考えています。
。。。昔指摘された奨学金問題や高校の問題なども改善しました。しかし、友達には無理だと言われ、親も協力的ではないので、これでいいのか、ダメなのか、分かりません。現実を見ていないと言われるかも知れませんが1年間一生懸命考えてきました。私はどうすればいいのでしょうか…?
P.S.…やろうと思えば簡単なCGアニメーションは作れると、ほかの記事に書いてありましたが本当でしょうか?本当だとしたら、ぜひ作ってYouTube等に投稿したいとも考えています。(もちろん色々落ち着いてからです)絵を書くのは好きでペンタブとパソコンはとりあえずあります。……それと、上に書いたこともですが、全て本気で考えていることです。ぱっと浮かんだようなことではありません。文がつたなくてすみませんでした。
「色や質感」を担当するのは、一般的には「ルック・デベロップメント・アーティスト/look development artist ※look dev/ルック・デヴと略します」です。
ルック・デヴは、登場するキャラクターやプロップなど、CGで作ったものの質感を含む「見た目」を作成します。
※例として、アーティスト系スキルでルック・デヴおよびライティング(照明)&コンポジット(ビジュアルの最終調整)でお仕事をされている方のデモリールをご紹介します。
https://vimeo.com/117063893
CGソフトウェアの機能では表現できないような質感は、「シェーダー・ライター/Shader Writer」がプログラミングや数式を使って、新しい質感を開発します。
ルック・デヴ担当の中でも理系のスキルがある人やシェーダー・ライターは、「レンダリングTD/Renderling TD」や「ライティングTD/Lighting TD」と同じ領域の仕事になるため、例えばAさんのキャリアを見ると、ある映画ではレンダリングTDとしてクレジットされ、また別の映画ではルック・デヴとしてクレジットされたりします。
髪の毛の質感の場合、ルック・デヴが担当する場合と、リアルな髪の毛の場合はライティングTDが担当する場合が多いのではないかと思います。
CGにとって質感やライティング、最終的な完成画像を生成するレンダリングは、映像のクオリティーに直結する部分なのでとても重要です。
テレビCMなど短期間で制作するプロジェクトや映画でも予算の限られたプロジェクトでは、CGアーティストによってプロ用ソフトの機能を軸に表現していきますが、予算も潤沢で制作期間も長いハリウッド映画やディズニー映画の場合は、よりクオリティーの高い映像を作るために、プロ用ソフトの機能でも足りなければ、機能そのものから作る場合も結構あります。
なので、もし、CGにおける「質感」のスペシャリストになるためには「レンダリング・アルゴリズム」などの理数系の勉強が必要になってくるかと思います。
CGでの髪の毛の表現技術はまだ発展途上にあります。
あかにゃ。さんがプロになる頃には、もっとアーティストスキルの方が重要なパートになっている可能性がありますが、今のところは、まだまだ諸課題を研究している段階です。
プロ用のCGソフトにも髪の毛機能がありますが、ディズニーなどいくつかの大手スタジオの場合、やはりCGソフトの機能では不十分なため、研究成果もとにしたオリジナルツールなどを開発している場合もあります。
Walt Disney Animation StudiosのホームページではTechnologyというページで研究論文とそのサンブル映像を公開しています。
http://www.disneyanimation.com/technology/publications
その中には髪の毛の表現や質感、動きに関する研究も紹介されています。
https://www.youtube.com/watch?v=RTb7CWLp11Y
2011年の「ラプンツェル」の時は、髪の毛を専門に担当した方がクレジットされていました。
senior software engineer: hair simulation development: simulation team ※ソフトウェア開発責任者: 髪の毛のシミュレーションツール開発チーム担当
hair simulation lead ※髪の毛の物理シミュレーション担当リーダー
character technical director: hair simulation ※キャラクターTD: 髪の毛の物理シミュレーション担当
hair td ※髪の毛担当テクニカルディレクター
hair rendering development ※髪の毛の質感開発担当
hair process lead ※髪の毛の制作工程担当リーダー
production assistant: layout, technical animation & hair simulation ※レイアウトチーム、テクニカルアニメーションチーム&髪の毛シミュレーションチームの制作進行管理担当
2013年の「アナと雪の女王」のエンドロールの場合は、「髪の毛」専門のクレジットはありませんでした。
ラプンツェルの時に、当面の髪の毛関連のワークフローは完成したためで、「アナ雪」では、ライティングTDが髪の毛の質感を、キャラクターTDやテクニカルアーティストが髪の毛の動きを担当しているのだと思います。
尚、髪の毛のワークフローは一段落したものの、先程ご紹介したように、髪の毛関係の研究は継続しています。
ディズニーなどハイエンドなスタジオの場合、技術系(理数系)のポジションが高度なCG表現を支えています。
もし、理数系のポジションを望まない場合は、アーティスト系のルック・デヴおよびライティング(照明)&コンポジット(ビジュアルの最終調整)担当を目指すのがよいかもしれませんし、
専門用語がやや多くなってしまい、わかりにくくなったかと思います。
少しずつ知識を増やしていくことで、いろいろとイメージしやすくなってくると思います。
また、私は海外のCGスタジオで働いた経験がありません。
ご質問の内容によっては、少しお時間をいただいて、実際に海外で働いている知人にも確認した上で回答できればと思います。
また、13歳のハローワークの場合、なべじゅんさんがハリウッドのCG・VFX業界で働いている方です。
なべじゅんさんの回答一覧も今後の参考にしていただけるかもしれません。
http://minna.13hw.com/members/reply/21275
私はテクニカルアニメーターについて間違っていました汗
私はテクニカルアニメーターのことを、髪の毛や、質感を表す仕事だと思っていました…
丁寧に教えてくださってありがとうございます!間違いにきずくことができました!
あと、一つ伺いたいのですが、私が勘違いしていた上記のアニメーターはなんていうアニメーターなのでしょうか?
こんにちは。私は専門学校でCGを教えています。
目標に向かってよく調べて努力されているようですね。
さて、私からはテクニカルアニメーターという職種について補足したいと思います。
まず、一般の「アニメーター」の仕事についてはご存知かと思いますが、ディズニーの3DCGのアニメーターの場合、Autodesk社のMayaというソフトを使ってキャラクターの動きを作っています。
キーフレームアニメーションと言って、文字通り「キー(鍵)」になるフレームのポーズをつけていく作業になり、例えば、1フレーム目はキャラクターが正面を向いている状態を作って登録し、24フレーム目(※映画の場合は1秒後)に振返るというポーズを作って登録すれば、1秒をかけて振り返る動きができるというもので、実際には、瞳や瞼の動き、動きの抑揚やメリハリなど、もっと沢山の丁寧な作業をして、キャラクターに命を与えます。
「アニメーター」は人数が必要なポジションですが、一方で北米(カナダ、アメリカ)には、既に多数の優秀なアニメーターがいるので、競争率の高いポジションだと、現地で働くアニメーターの人から聞きました。
海外でアニメーターとして活躍している日本人の方がブログを書いていますので、是非チェックしてみてください。
http://animobake.blogspot.jp/
次に「テクニカルアニメーター」ですが、彼らの仕事はアニメーターでは難しい動きや、アニメーターのためにキャラクター(や動くメカなど)をセットアップする仕事です。
前者は、髪の毛のアニメーションや衣服の動きなどで、これらはキーフレームアニメーションでは難しいため、物理シミュレーション用の機能や専用ツールを使った作業になります。
また後者は、「リギング」と言って、キャラクターのモデルに「動く仕組み」を組み込む仕事です。
Technical Animatorに関連したポジションとしては、Cloth and Hair Technical Director、Character Technical Director、Character Effect Artist、Rigging Artist、Riggerなどがあります。
ちなみに、Technical Directorは「TD」と略されます。そして、ポジションによっては、「TD」か「Artist」かは、やや曖昧で、例えば、Rigging TD と Rigging Artistの仕事内容は同じであると私は理解しています。
ここからが本題ですが、「テクニカルアニメーター」に必要なスキルは、(1)プロ用CGツール(Mayaなど)に関する深い知識 (2)プログラミング(Pythonなど)(3)物理・数学 などです。
もちろん、関連する他のポジションのメンバーとコミュニケーションをしながら仕事をしていくので、「アニメーター」の仕事についての理解や、絵を描くスキルも役に立ちますが、それらの作業を行なうのは、そのポジションの人たちであって、テクニカルアニメーターではありません。そこを理解して今後を考えていくのがよいかと思います。
海外で働くCGのプロは、自分のデモリールを「vimeo」という動画サイトに掲載している人が多いです。vimeoで「Technical Animator」「Character TD」「Rigging TD」などで検索してみてください。
https://vimeo.com/tag:technical+animator
引き続きこれからも頑張ってくださいね。
了解です
これからの1年間二次創作控えてみます!
やはり、大人の方の意見はすごく参考になりました…
それと並行して少しCGも勧めていきたいと思います
ありがとうございましたm(_ _)m
こんにちは。追加の書き込みをいただいているので、簡単にコメントしておきます。よかったら参考にしてください。
なるほど、あなたは絵を描くことにも努力しているのですね。よく分かりました。その上でいくつか思うところを述べます。
1.あなたが描くべきものは、二次創作ではなく、実在の人やモノです(ごめんね)。とりあえず、絵が上手になることを目的にマンガやアニメのキャラクターを描くのは、1年間やめましょう。家族やお友達など身近な人の動きや、動物や道端の木々や草花、そういうものをしっかり描いてください。
ディズニーは、「ファンタジア(知ってるかな?)」の頃から、生物を生物らしく描く、という伝統を今でも受け継いでいます。
2.CGという作画ツールに触れることはいいことだと思います。2D/3Dいずれも、無料あるいはお手頃な価格のソフトがいくつかありますので、それを入手して練習することは、いい経験になるでしょう。ただ、それにおぼれてはいけない。ソフトのテクニックは、あなたがその年齢に達した時に専門の教育を受ければいい。
ピクサーとも親しい日本の著名CG製作メーカーのある年の入社試験の課題は、「3DCGでキャラクターに走り高跳びをさせる」のを確か1週間で完成させる、というものでした。私がおもしろいなと感じたのは、そのキャラクターは人間のスケルトン(カカシみたいな骨組み)でもOKという点です。
つまり、キャラクターデザインや表情付けは、必ずしも評価の対象ではないわけです。人として正しい骨格を作ることができるか、それを人と同じように(同時にアニメーションらしく=上手くデフォルメして)動かすことができるか、そういう技術を見たい、ということです。
現在のテクニカルアニメーターは、とりわけこの部分を重要視されるはずです。あなたが実際に就職する頃には、アニメ業界のあり方が全然違うことになっているはずなので、「これが正しい」ということは不可能ですが、生き物らしい動きとは何か、という点を理解しておくことは、作画を志すなら、常に必要とされることだと、私は思います。
現状を書くのを忘れていましたが、今はいかに人間を不自然でなく書けるか、顔の向きが不自然でないか、関節は変な風に曲がっていないか、手や足が綺麗に描けるかなど、基礎的なことを中心に描いています。
だいたいが二次創作なのですべて想像です。たまに模写もします。
回答ありがとうございました!
書き忘れていましたが、私は普段から絵をたくさん描いています。
ディズニーの絵柄かって言われたら絶対に違いますが、賞を何回も取っています。
私にディズニーの絵柄が必要ならば、絵柄をディズニー寄りにする努力をします!
こんにちは。色々と努力されているんですね。ただ一つ気になる点があるので、率直に述べておきます。
あなたは、米国ディズニーで働きたいと願うので、(このサイトの助言もあって)コミュニケーション能力としての英語を学んだり、将来のお金のことを考えたりと、よく動いていると思います。それはすばらしい。
ところで、あなたはたぶん3DCGのテクニカルアニメーターになりたいようですが、その大前提として「絵」の勉強はされていますか? あなたの文章からは、あなたが作画について何かをしているというものが全く伝わってこない。これはよくないと私は思います。
もし、CGだから自分の手で絵を書かなくてもいいので、別に絵の勉強をしなくてもいい、と考えているならそれは大きな誤りです。CGはあくまでも「絵を書く/アニメーションを作る道具」の一つにしか過ぎません。どんな絵を描き、その絵がどのように動くかを考え、ソフトに指示を与えるのは人間であり、その人にはやはりある程度の絵を描く能力、またはモノを見る能力が求められるのは、これからも変わることはありません。
CG上でキャラクターや風景などが自然に動くようにアニメートさせるのは、実はたいへん難しく、単純にソフト上で物理法則に則った計算をさせれば終わり、というものではありません。また、色彩感覚やキャラクターの表情付けなど、直接自分が関わらない作画分野であっても、最低限度の技能または感性がないと、いいアニメーションは作れません。
あなたが英語の能力を高めるのは大いにけっこう、どんどんやってほしい。でも、その英語であなたは何を伝えたいのでしょう? それがCGのテクニカルな指示だとして、その指示が画面上のアニメーションにどんな影響を与えるのか、あなたは具体的にイメージできないといけません。この部分がおろそかだったら、あなたはいくら英語を話せても、ディズニー(またはどこの国のアニメ製作スタジオ)でアニメーターとして働くことはできません。
私から見ると、英語を話せることよりも、アニメーションで何を表現するのかビジョンを持てる方がはるかに大切に思えます。今すぐ、教科書の隅っこのパラパラアニメで十分なので、まずはアニメを「自分の手で」書いてみましょう。作り方の説明はそこら中にあるので、ここでは省略。たいていは上手くいかない。そのどこがよくなくて、どう直したいかをがんばって言葉にしてください。そして、それを英語で説明するにはどうすればいいか…たぶん、それがあなたに必要な英語の能力です。