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回答・コメントする(No.12236)
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私は4月から美大生になります 油絵科に進むのですが将来は映画の美術スタッフをしたいと思っています
[Q] 昔ではマットペイントなどすべて手作業で行われておりそれに携わりたいと思っていたのですが今ではほとんどパソコンなどの作業みたいで他にアナログ作業で役に立てる仕事はないかと思っています 海外での仕事を目指しているのですがそういったところではもうアナログ作業での仕事は無いのでしょうか? 今の時代やはりパソコン ペンタブでの作業は必須なのでしょうか? 造形的な作業も得意なのでそっちの方も視野に入れています
調べ方がいまいちよくわからないのでこちらに質問させていただきました 海外の映画ではどのような美術の仕事があるのかも詳しく知りたいです よろしくお願いします
kimさん ありがとうございます!全て役に立つ そして これからどんな事をしたいかを細かく考えれる回答でした!無知で本当に将来の事で悩んでたのでこんな詳しくわかりやすく教えていただき感謝しています!紹介してもらった本も読んでみようと思います! 本当にありがとうございます!取り敢えず仕事の名称もわかったので映画テロップ確認してみます!
映画における手描き系のお仕事にはビジュアルデベロップメント・アーティストという職種があります。
英語では、Visual Developmentと表記して、「Viz Dev」とか「VD」と略称で呼ばれることもあります。
関連する職種としては、アートディレクターやコンセプトアーティストがあります。
例えばフルCG映画のビジュアルデベロップメント部門の主な役割には以下のようなものがあります。
(1)ビジュアル構築 (2)背景デザイン (3)プロップデザイン (4)色彩設計 (5)ライティング設計
映画の制作工程順に見てみましょう。
■ビジュアル構築(プリプロダクション初期の1年~1年半)
プレビジュアライゼーション(Early VD)においては、作品の大まかな構想(世界観)に沿った多種多様なイラスト(手描きのラフスケッチからデジタルペイントまで)を数多く描く。≪スクリプト(脚本)もまだ曖昧な時期≫
時にはディレクターにスケッチやイラストを見せながら、監督の頭の中にあるイメージに合うとか合わないとかといったような作業を行なう。 ≪スクリプトも徐々に固まってゆく≫
■ビジュアル構築(プリプロダクション中期)
スクリプトが決定して必要なものも明確になってくる段階で、キーとなるビジュアルイメージをデザインする。
例えばアフリカのオアシスのシーンがあったとして、監督の「遠方にキリマンジャロがあって、オアシスの西側には岩場があって」」というようなイメージを具体化し、「緑が多すぎる、ここに動物を入れたい」といったリクエストを整理しながら、実際の映像を想定した詳細なイラストを仕上げていく。
■背景デザイン、プロップデザイン(プリプロダクション後期)
映像に必要な全ての舞台とその背景や環境(気象)、プロップ(小道具)をデザインして、CGモデラーやテクスチャ担当、エフェクト担当への作業指示書「プロップシート」を作成する。 ※プロップシートはイラストや参考資料写真などで構成される
■色彩設計、ライティング設計
各シーンの色彩や照明のデザインを行ない、CGのシェーディングやライティング、レンダリング担当の指針となるイメージを伝えるための高精彩なイラストを作成する。
スキルとしては手描きの力です。PhotoshopやIllustratorなどのデジタルツールも使いますが、それは必要になってからでも習得できると思います。
『海外で働く映像クリエーター -ハリウッドを支える日本人-』という書籍があります。
ここで紹介されている、中島 聖(なかしませい)さん、伊藤頼子(いとうよりこ)さんのインタビューが今後の進路の参考になると思います。
造形的な作業については沢山あります。
例えば、『コララインとボタンの魔女』というストップモーションアニメーション(コマ撮り)映画をご覧になったことがありますか?
正に総合芸術と呼べる映画だと思います。
制作中の様子が下記リンクでご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rmy_nhfo-xw
映画のエンドクレジットを見て、具体的な職種名や会社を調べてみるとよいと思います。