人形


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人形人形は古くは「ひとがた」と呼ばれ、穢(けが)れや呪いを祓(はら)う信仰に関係する道具として用いられてきた。江戸時代に入り、人形は信仰・観賞・玩具の3つの分野に分かれた。また、日本の人形はさまざまな素材や技術で制作されているが、このような発展の理由に、「節句人形」の普及がある。節句人形とは、雛人形などの節句の際に飾る人形のこと。これは宮廷行事であった五節句を、庶民が模倣して広まったそうだ。また、調度品としての観賞用の人形が、仏教芸術の延長線上にあったということがあげられる。というのは、観賞用の人形は、江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の代に作られた、「嵯峨(さが)人形」が発端と考えられているが、これは仏像制作者の余技で作られたものといわれているからである。この「嵯峨人形」は発展していき、さまざまな人形が作られるようになった。また民間信仰の人形が「郷土玩具」として、今日につながっている。なお人形は、分業で作る商業ベースの制作と人形作家が一貫して仕上げる創作人形に分かれている。

産地:宮城伝統こけし(宮城県)・江戸木目込人形(東京都、埼玉県岩槻)・駿河雛人形(静岡県)・御所人形(京都府)・博多人形(福岡県)など

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