ケアワーカー


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日常生活をおくるのに不都合がある人に補助や介護を行う。特に介護施設で働く人を指すことが多い。ソーシャルワーカーと同様に公立・私立を問わずに、さまざまな働き場所がある。公立施設で働く場合は、やはり一般行政職の公務員試験に受かることが必要。国家資格の介護福祉士を持っていることが就職の条件になりつつある。2000年4月に介護保険が施行されたため、有資格者の需要はますます増える一方である。しかし卒業すると同時に資格を取得できる福祉専門学校が、乱立している状況なので、有資格者であることだけではなく、その人自身の資質も問われはじめている。

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先進国の中では介護対策が遅れていた日本だが、2000年4月に介護保険制度が発足し、ようやく本格的な介護への取り組みが始まった。介護福祉士とは介護の専門知識と技術を持つことを国家資格によって認定された介護福祉の専門家だ。主な仕事内容は、介護施設や自宅等で、高齢、障害などが原因で介護が必要な人に対して、食事・入浴・トイレなど、身の回りの世話や生活サポートを行う。また介護を受ける人の心のケアを行ったり、家族からの相談に応じたりして、広く生活の維持・改善を助ける仕事を担う。そのため、福祉系の知識はもちろん、栄養学や調理、心理学、一般的な医学などの知識も必要になる。

ケアワーカーとして働いている人の正確な数を把握するのは困難だが、介護職員数(常勤、非常勤を含めた実人員数)は、2013年10月時点で、171万人にのぼる(※1)。
また、介護福祉士の登録者数は2017年2月末時点で約150万人となっている。

※1『厚生労働省社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会資料』より

◆介護福祉士の年収は300~400万円程度。(※1)
◆介護職員の給与は短大・専門学校卒で月収20~22万円。非常勤やパートの場合、時給800~1000円程度。(※2)

※1『週刊ダイヤモンド(2005年11月5日号)』ダイヤモンド社よりp49
※2『2005年版 福祉の仕事ガイドブック』中央法規よりp43

民間の高齢者施設や身体障碍者施設などに就職するか、公務員になって福祉系に配属されるといった場合がある。
短大や専門学校、福祉系高校などの養成施設で学ぶと介護福祉士の資格も取得しやすくなり、就職・配属にも有利に。
進学しなくても、施設に就職できれば、実務経験を積むことにより頑張ってキャリアアップしていくこともできる。

ケアワーカーとして働く場合、ホームヘルパーや介護福祉士の資格があると役に立つ。
介護福祉士国家試験の受験資格は・・・
・3年以上介護等の業務に従事し、実務者研修を修了した方
・指定の養成施設(短大や専門学校など)を卒業するなどした方
・福祉系高校を卒業した方
などがあり、条件により実技試験が免除されたりと受験内容が異なってくる。第29回(2017年)試験の受験者数は約7.6万人、合格者数は約5.5万人、合格率は72.1%。

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