司法書士


<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>

個人や会社などが、法務局に行う手続きを代理して行う。たとえば、土地や建物などの不動産を売買したり、相続したとき、所有権移転登記手続きを代理して申請を行う。裁判所に提出する訴訟や調停の書類の作成代理、検察庁に提出する書類の作成代理も仕事だ。さらに認定を受けた司法書士は簡易裁判所において訴訟の代理も行うことができる。また判断能力が低下した人の財産管理など行う成年後見人に選任されているのは、親族を除けば司法書士が一番多い。人びとが日々の生活のなかで、法律の知識を必要とする場面に直面したとき、難解な法律をわかりやすくひもとき、最善の策を導きだす、いわば「くらしの中の法律家」である。司法書士になるためには、法務省が実施する司法書士試験に合格し、司法書士会に所属する必要がある。試験は年齢、学歴、性別に関係なく、誰でも受験できる。専門学校や通信教育など、受験に向けての勉強の場はいくつかあるが、司法書士事務所に勤め、資格の獲得を目指すのもひとつの手だ。

<< 編集部の職業解説 >>

司法書士は、裁判所や法務局などに提出する書類の作成や、不動産登記、商業登記などを依頼主に代わって行う仕事だ。家を新築したり、土地やマンションを購入したり、会社を設立しようとする人から依頼を受けて、登記申請を代理し、書類を作成し提出する。最も多い仕事は登記業務だが、財産や訴訟に関する相談を受けるコンサルティング業務を行うこともある。また、認定を受けた司法書士は簡易裁判所において、一定の民事通常訴訟、即決和解、支払督促、証拠保全、民事保全、民事調停等の各手続きを本人に代理して行うこともできるうえ、一定額以下の民事紛争に関して裁判所外の和解を代理することも可能で、弁護士のような役割も担う。司法書士になるためには司法書士試験に合格するなどして国家資格を取得し、各地域の司法書士会への入会と、日本司法書士会連合会が備える司法書士名簿に登録をする必要がある。

司法書士として働くためには、日本司法書士会連合会が備えている司法書士名簿に登録する必要がありますが、その数は、2023年4月1日時点で2万3059人(男性 1万8674人、女性 4385人)となっています。(※1)

※1 日本司法書士会連合会ホームページより

司法書士事務所などに勤務する場合、年収300万円から500万円までが相場。独立開業後は、経験や実績、営業力や地域差などで個人差はあるものの平均年収で500万円から1000万円程度。開業司法書士は勤務司法書士に比べると年収は多くなっています。また年収が数千万円の開業司法書士も一部にはいます。(※1)

※1 司法書士白書2021年版

司法書士になるには司法書士試験という難関の国家試験に合格する必要があります。2023年度の場合、出願者数1万6133人中、合格者は695人、合格率はわずか4.3%でした。合格者の平均年齢は41.1歳(最低年齢19才、最高年齢82才)、男女比は男性70.1%に対し女性は29.9%でした。

日本司法書士会連合会

業界特集「地域の暮らしをバックアップする -司法書士の仕事」、もう読みましたか?

「地域の暮らしをバックアップする -司法書士の仕事」では、法律に関わる仕事のひとつとして「司法書士の仕事の内容」、「司法書士あるある」、「司法書士になるには」、「こんな人が向いているかも」などを紹介しています。

司法書士になるには、試験に合格し、日本司法書士連合会に登録することになります。この仕事に興味をもったら、是非『日本司法書士会連合会』(略して “日司連”)のサイトものぞいてみてください。

日司連は、法律により定められた団体で、「品位の保持」「業務改善の指導及び連絡に関する事務」「司法書士の登録に関する事務」を行うことを目的としています。(司法書士法第62条)

=> 日本司法書士会連合会(https://www.shiho-shoshi.or.jp/)

この職業解説について、感じたこと・思ったことなど自由に書き込んでね。

わからないこと・知りたいことは、働いている大人に聞いてみよう!

この職業解説ページは、「日本司法書士会連合会」にサポートいただいて作成しています。日本司法書士会連合会

次はこんな職業も見てみよう!