着物コンサルタント・着付師


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成人式や結婚式、お葬式、子供のお宮参り、七五三、お茶会、パーティーなどで、ひとりでは着物を着られない人に着つけてあげる。着物には複雑な約束事がたくさんある。単に着付けるだけでなく、こうしたシチュエーションやシーズンにはこんな着物がふさわしいとアドバイスしたり、個性や好みにあった着物と帯、小物のコーディネートをするなど、着物に関する全般的なコンサルタントも手がける。有名になると、雑誌などで着物をコーディネートしたり、テレビや舞台などでタレントに着付けをする人もいる。着付けを教えてくれる専門学校やスクールも多いが、自分の祖母や母から習った技術とセンスをいかして働くことも可能。また七五三など、着付けのニーズが多いシーズンだけ、美容院や結婚式場と契約して、お手伝いをする副職として仕事をしている人もいる。

<< 編集部の職業解説 >>

明治以降、洋装が主流となり、一人で着物を着られる人が少なくなった現在で特有の職業が「着付け」である。基本的に手早く美しく和服を着せることが仕事となり、結婚式、成人式、七五三など、和装が欠かせないイベントの時に、顧客の好みや、時と場合を考えながら、ふさわしい着物や小物を選んで着付けを行うことが主な業務となる。したがって、単なる着付けの技術だけでなく、生地や柄、帯や帯留めの選別には専門知識も必要となる。日本の伝統美である着物に関する着装の技術や総合的な知識の普及を目的として、社団法人 全日本きものコンサルタント協会が認定している資格で「きものコンサルタント」というものがある。

着物コンサルタントの場合、個人差はあるものの独立し始めの頃で月収20万円程度。ベテランになると50万円以上も(※1)。着付師の場合、月収は15万円前後から。経験者として独立し式場や美容院と契約したり、着付師を派遣できるようになったりすれば大きな売り上げに。(※2)

※1『女性の職業のすべて』啓明書房よりp35
※2『現代「手に職」ガイド』実業之日本社よりp107

着物コンサルタントや着付師になるには、和裁や服飾系の専門学校、着付教室などで学んだ後、呉服店や百貨店、結婚式場、美容院などで経験を積みます。必須ではありませんが、全日本きものコンサルタント協会が認定する「きものコンサルタント」の資格を取得していると就職や独立して教室を開く際などに役立つかもしれません。

着付師のなかには結婚式場や美容室と契約して、週末や成人式・七五三・卒業式シーズンなどの繁忙期のみ働いている人もいます。結婚や出産、育児など自身のライフサイクルに合わせて仕事量を調節することも可能なため、一生続けられる職業であるといえます。

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