和裁士
<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>
1枚の反物から、長着(一重・袷)や襦袢、羽織、袴、道行き、浴衣、帯などさまざまな和装品を仕立てる。デパートや呉服店、アンティーク呉服店、知人などからの依頼を受けて、自宅で作業をする。また和裁教室を開くことも可能。年齢にかかわらず、長く続けられる仕事だが、地味で細かい仕事が苦にならず、丁寧かつ納得のいく仕事ができる人に向いている。1反100万円もする反物を扱うことも珍しくはない。反物を汚さないよう、仕立て間違えないよう、かなり気を使う。和裁を習うなら専門学校やスクール、和裁教室に通うのが近道。自分の能力を見極めるには、和裁技能検定(1、2、3級)や和裁検定(1~4級)、大手着物学校の認定資格などを受けてみるといいだろう。
<< 編集部の職業解説 >>
呉服店や個人から依頼を受け、長着や羽織、じゅばん、袴などを、反物(着物の生地)から、裁断、縫製、仕上げまでに携わり、仕立てるのが和裁士である。着物の高級化とファッション性の高まっていることもあり、高度な技術と知識を持つ和裁士の存在価値は高まっている。裁断、縫製を行うため、手先が器用な人が適している。そういった技術を証明するものとして、和裁士の資格には商工会議所の和裁検定や、厚生労働省認可の技能検定がある。和裁士として働いている人の正確な数は不明ですが、2000年の国勢調査の時点で2万6983人が和服仕立作業者として働いていました。
◆独立して呉服店や個人から仕事を受ける場合、振袖の仕立て料は1点3万5000円前後から。(※1)
※1『人間関係がニガテでもうまくいく天職ガイド』廣済堂出版よりp93
和裁の専門学校やスクールで技術を学んだ後、和服メーカーや和服仕立て店などに就職するのが一般的。経験を積むことで独立することも可能です。この仕事をするにあたり必須となる資格はありませんが、厚生労働省の「和裁技能士」、東京商工会議所の「和裁検定」などの資格が一定の能力を示す目安になります。
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