レーシングチームのメカニック
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メカニックとは整備士のこと。つまりレーシングカー専門の整備士である。ベースとなる知識や技術は一般車の整備士と変わらないが、スピードはもちろん、耐久性や機能性など、レースのカテゴリーによって独特のノウハウが求められる。プロジェクトごとに経験者を集めるというケースが多いが、チームによっては一般の整備士から募集することもある。
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モータースポーツで実際にマシンをドライビングするのはドライバーだが、ドライバーがいかに優秀でも、乗るマシンが悪ければ、レースに勝つことはできない。レーサーメカニックは、カーレースに出場するマシンをベストコンディションに調整・整備するとともに、ピットクルーとしてピットで待機し、状況に応じた修理・メインテナンスを行う。またマシンの状態に応じたアドバイスをドライバーに行うのもメカニックの仕事。1000分の1秒を争い、多発するアクシデントに対応する、カーレースを陰で支える縁の下の力持ちがレーサーメカニックだ。 どんな状況に陥っても動じない冷静な判断力と分析能力が必要。レーシングチームのメカニックになるための決まったコースはありませんが、自動車整備工場やチューンナップメーカーなどで技術者としての経験を積んだのちに、レーシングチーム入りするケースが多いようです。レースで結果を残し技術の高さを証明することで、上位チームからのスカウトにつながる可能性があります。(※1)
※1『つくにはBOOKS No.1 2006年版』さんぽうよりp37
この仕事につくためには、高度な整備技術やチューンナップ技術が不可欠です。また、決められた日程や規定の範囲内でマシンを完璧に仕上げる必要があるため、体力や集中力があること、何より自動車やレースが好きでないと勤まりません。さらに、レースにアクシデントはつきものであるため、冷静で素早い判断力も求められます。
レースメカニックと混同されがちな仕事としてレースエンジニアがあげられます。チームにより多少役割は異なりますが、エンジニアはレースの作戦を立てマシンの仕様を決める仕事であり、メカニックはそれに基づき、マシンがベストのコンディションになるよう整備をしたり部品の製作などをする仕事。現場では、監督のもと、レーサー、エンジニア、メカニックなどスタッフ間のコミュニケーションが欠かせません。
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