板金工


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薄い金属板を加工する仕事で、自動車の板金をつくる板金工や、工業板金、屋根や外壁、雨といなどの工事・リフォームを手がける建築板金工などがある。板金工になるために必要な資格や能力は特に定められていない。以前は、学校卒業後、板金工見習として勤めながら、技術や知識を取得していくのが一般的だったが、最近では板金工養成のための職業訓練校や高等技術専門校などに通う場合が多い。たとえば建築板金工の場合、何種類もの工具やはさみを自由自在に使いこなし、思い通りのものを作り上げることに喜びを感じるそうだ。基本的な技術を覚えれば、一生の仕事にできるが、板金店を自営したいと考えるなら、営業や経営などもきちんと学んでおいたほうがいい。関連する資格に建築板金技能士(1、2級)がある。

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板金塗装とは、主に車の車体(ボディ)の修理をする仕事のこと。よく似た仕事に整備工場で行う車両整備があるが、これはエンジンや足回りなど駆動系部分を点検・修理するのが主な仕事だ。 板金塗装工場に持ち込まれる車は、交通事故などで大きく破損した車から日常の小さなスリキズまで多種多様だ。 一連の流れを説明すると、まず板金作業の支障になる部品を取り外し、ボディのへこみをハンマーや溶接用具などを使って形を整える。それでも残る凹凸部分にパテを塗り、ペーパーなどで磨いた後、錆止めなど下地部分の塗装を施す。その後、下地塗装をペーパーなどで磨き、ボディカラーに合わせて調合した塗料で塗装する。仕上げにクリア塗装し、最後に取り外した部品を再び装着して完成だ。 板金は溶接技術を必要とする力仕事だが、塗装はカラー感覚などを求められるデリケートな作業。両方をこなせる技術とセンスが必要だ。

板金工として働いている人の正確な数は不明ですが、2000年の国勢調査の時点で、12万1274人が板金作業者として働いていました。また、総務省の調査(※1)によれば、2004年時点で板金・金物工事業を営む事業所の数は全国に2万1075軒あり、従業者数は7万3801人となっています。

※1「平成16年 事業所・企業統計調査」総務省統計局

◆民営の事業所で働く板金工(調査時平均年齢41.3歳)の現金給与日額は1万3290円。(※1)
◆民間で働く板金工(調査時平均年齢41.4歳)の現金給与月額は31万4900円、推定平均年収は426万円。(※2)

※1「屋外労働者職種別賃金調査 平成16年」厚生労働省より
※2「賃金構造基本統計調査 平成16年」厚生労働省より推計

学校卒業後、建築関連の施工会社や自動車修理工場などで働きます。職業訓練校の塑性加工科などで知識や技術を身に付けることもできます。必ずしも資格は必要ありませんが、「建築板金技能士」、「工場板金技能士」は一定の能力を示す証しとなります。取得するには実務経験などの受験資格を満たした上で厚生労働省が定める技能検定に合格する必要があります。

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