舞台美術


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舞台美術劇場で演じられる劇やショーの舞台装置、衣装を、演出家の意向を汲んでデザインし、その制作の指揮をとる。装置だけをデザインする舞台装置家や衣装だけをデザインする舞台衣装家などもいる。多くはフリーで活躍しているが、舞台制作会社に所属している人もいる。劇団や劇場から依頼されて仕事をするので、演出家やプロデューサーに才能を認めてもらわなければならない。そのためには、まず劇団に所属したり、制作会社に入社したり、舞台美術家に弟子入りしたりして腕をみがく。舞台のイメージをすばやくスケッチしてデザインし、それを模型としてつくる技術が必要となるため、美術系の大学や専門学校を出た人が多い。日ごろ、多くの舞台公演を見て、先輩たちの仕事を見ておくことも必要。そのなかから、自分の個性的な舞台美術を考案することが求められている。

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演劇やダンスなどの舞台で使用する装置の設計、デザイン、制作を行う。この装置は大道具と呼ばれ、演出家や脚本家と話し合いながら、まずは大道具設計のために必要な分解設計図と、客席からみた想定図とを作る。さらに、その図面をもとに音響照明など他のセクションと打ち合わせ、客席から見たときに一番効果的なものを制作していく。また、インテリアや出演者の持ち物など小道具や背景幕を作るのも舞台美術の仕事。美的センスはもちろん、デザイン力、造形技術も必要で、日頃からあらゆる感性、感覚を鍛えておかなければならない。舞台美術は空間芸術の一種として確立されており、数多くの舞台美術家が第一線で活躍している。舞台の仕事にかかわりたい人、イメージをかたちにすることが好きな人にとって魅力的な仕事といえるだろう。

舞台美術は芸術として認知されている分野で、文化庁の研修支援制度の対象にもなっている。一流になるための道は厳しいが、才能を発揮し活躍できる場所はこれからも確立されていくだろう。制作会社勤務の場合、月収は18万円~35万円程度。

舞台美術の仕上げ段階では照明との関わりが重要になるので、最低限の照明の知識も持っておきたい。 美術・デザイン科のある大学・短大、舞台美術コースのある専門学校でデザイン・設計・造形を学ぶのが近道。

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