CG[ComputerGraphics]・CGI[ComputerGeneratedImage]


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たとえば爆発シーンなどで、撮影の後に、炎を大きく見せるように画面をコンピュータ処理する場合など、それをCGショットと呼ぶ。90年代半ばになって、CGとは、コンピュータでシミュレートしたヴァーチャルな映像を指すようになり、CGIと呼ばれるようになった。たとえば『ジュラシック・パーク』では、最初は模型を使ったストップモーション撮影(模型の恐竜を1コマずつ動かして撮影する)が考えられていたが、結局大半のシーンでCGIが使われることになり、複数の恐竜がいっせいに疾走するという、これまでにはあり得なかったシーンができた。CGI技術がさらに進歩して、コストがさらに下がると俳優をヴァーチャルに作り出すことができるという危機感から、ハリウッドの俳優組合の一部にはCGIのひんぱんな使用に反対する動きもある。ただ、たとえば生身の人間では危険すぎてできない演技をするCGスタントなどは、これからさらに増えていくと予想される。CGIの技術の基本は、日本の専門学校でも学ぶことができる。工学的なコンピュータ技術と、絵や彫刻の才能と、映画への深い理解が必要で、CG制作会社に入り、経験を積むのが一般的だが、ハリウッドを目指すのも有効な選択肢である。

<< 編集部の職業解説 >>

CG(コンピュータグラフィック)の技能を用いて動画の制作を行う仕事。近年、CGアニメーションは映画、テレビ番組から、CM、ゲームやWebなどに至るまで多くの場面で当然のように使われている。CGアニメーションの制作には多くの時間と労力が必要とされ、それだけCGアニメーターの活躍の場も多い。CGアニメーションの基礎的な部分は専門学校などで学ぶこともできるが、職人芸的な部分も多く存在し、技術と経験がものをいう世界である。単にソフトウェアの技術に精通するだけでなく、アニメーションそのものの技術、演出に通じていることが必要であり、またよりリアルなアニメーションを制作するためには、現実の人間・動物・機械などの動きに関しても深い知識を持っていることが重要である。

◆CG制作スタッフの年収は200~500万円。(※1)

※1『マスコミ解体新書』角川書店よりp108

この世界の技術は日進月歩。そのため最新のハードやソフトを備えた映画・映像関係の専門学校や、大学の映画・映像学科などで、映像やCGに関する基礎的な知識や最新技術を学び、感性を磨いておくことが重要です。卒業後は、CG制作会社や映画・映像制作プロダクションに就職します。

CGやデジタル合成といった最先端技術を駆使して、物理的・予算的に撮影困難な映像を表現する仕事が視覚効果です。視覚効果の仕事は独立したものではなく映画全体の枠組みの中で始めて価値を持つもの。技術信仰が強すぎる若手が増えてきましたが、あくまで映画の内容を伝えるための手法ということを忘れてはいけません。そのためにはコンピュータの前に座っているだけではなく、撮影現場にも立会い、スタッフとも綿密な打合せを欠かさないことが大事です。(※2)

※2『映画・アニメ・CMの全仕事2006』ぴあMOOKよりp246

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