特殊造形:アニマトロニクス[animatronics]


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日本映画では、怪物や怪獣などは、着ぐるみ(人が中に入って動かす)が多いが、ハリウッドでは、コンピュータ制御のロボットを、造形物の内部・皮膚の下などに組み入れる方法が主流である。飼いならすのがむずかしい生物(大蛇やワニやゴリラなど)や、恐竜、エイリアンなどを造形し、骨格や筋肉や顔の表情などを、コンピュータ制御の機械で動かすわけだが、その技術をアニマトロニクスという。『ジュラシック・パーク』など、最近では、フルCGで生物を作り出すことが多いが、たとえば恐竜や猛獣のクローズアップや、俳優とのからみの部分などでは、アニマトロニクスを併用する。小型恐竜などの全身をアニマトロニクスで動かす場合には、顔、頭部と首、両手、両足、胴体、尾など、複数のコントロールボックスを数人で操作することになる。アニマトロニクスの技術を学ぶには、工学的な知識と、さまざまな材質での造形技術の両方があれば有利だが、映画の場合には脚本を理解し、監督の意図を把握する想像力が求められる。新しい技術なので、本格的に経験を積むためにはハリウッドに行くべきだ。だが本当に数は少ないが、日本にもアニマトロニクスの技術を持つ会社がある。アニマトロニクスには、映画だけではなく、CF、各種のイベント、博物館など各種ミュージアム、自治体などの祭りといった、さまざまな需要がある。

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