ドローイング・SFXイラストレーター
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コンピュータが使えなかったころのSFXクリエーターたちは、まず絵を描くことから始めた。今でも、想像力を駆使して未知の世界を描く画家たちは、SFXの製作に欠かすことができない。まず画家が、監督と相談しながら、エイリアンや怪物や恐竜や猛獣や宇宙や竜巻や大洪水や戦場や大爆発の絵を描く。その絵をもとにして、SFXの全体プランが考えられることが多い。最近の特殊効果は、いろいろな種類の作業が複雑に組み合わされるので、スタッフ全員がイメージを共有することが非常に重要になる。映画の撮影前の、イメージ共有のためのプレゼンテーションは、プリビジュアライゼーションと呼ばれる。通常は、脚本や、ストーリーボードと呼ばれる絵コンテが使われるが、今では3Dの専用ソフトもある。いずれにしろ、映画の中核となるアイデアを表現する絵は、事前の宣伝や、資金集めにも役立つ。そのほかに、マット画と呼ばれる絵がある。美術セットを作るとコストがかかりすぎるということで、2次元の絵で描かれた背景部分を作ることがあるが、それがマット画である。マット画は、合成で人物などをはめ込むために使われることが多い。マット画にしても、プレゼンテーション用のイラストにしても、当然精密な技術が求められる。SFXイラストレーターになるためには、専門学校や大学の美術科で絵を学ぶことも大事だが、未知のものに対する想像力と、映画のコンセプトを把握する理解力が必要とされる。
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