美術修復家
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伝統的な日本画、なかでも仏画や障壁画のような作品は、作品とともにその素材や技法が今日に伝えられ、繰り返し修理が行われてきた。国宝や重要文化財の修復の場合、国宝修理装こう師連盟に加盟している認定技術者が、その作業にあたる。2003年から民間資格を制定、200人ほどが認定を受けている。代々、家業を受け継いだ人がほとんどだ。美術修復は歴史的文物ばかりでなく、自然災害や事故などで損傷を受けた美術品をも対象にしており、数からいえばこちらのほうが圧倒的に多い。それぞれの専門家に弟子入りするか、美術大学の保存修復課程などで学ぶ。東京芸術大学の場合、大学院に文化財保存学専攻の研究分野(保存修復学=日本画・油画・彫刻・工芸・建造物、保存科学、システム保存学)があり、4年生大学の卒業者に受験資格がある。絵を描くのと絵を修復する技術はまったく違い、絵を描くのが好きだからという理由で絵の修復の道に進んで失敗する例が少なくない。修復は、地道な職人的要素が必要だったり、先達に学ぶ謙虚さもいる。薬品の知識や最先端技術が必要なこともある。そして何よりも、経験を積まなければならない。
【大人に聞く】一流の修復家になるためには、美術の勉強は不・・・写真屋さん/カメラマン
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