レコーディングエンジニア(レコーディングミキサー)


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マルチトラックで録音した複数の楽器の演奏を、バランスを考えながら、1つの音楽にまとめる。たとえば64チャンネルのマルチトラックレコーディングでは、64種類の音・演奏を1本のテープに録音することができる。レコーディングでは、たとえばまずドラムスやベースなどのリズムセクションを録音し、次に管楽器を入れて、さらに弦楽器を入れ、コーラスを入れて、カラオケを作り、最後に歌手が歌を入れる。レコーディングエンジニアは、それらのすべての過程で、音のエンジニアリング(音とそのバランスを整えること)を行い、またディレクターや各ミュージシャンがイメージする音色を作って、最終的にマスターテープを作る。専門的な音楽の知識と、録音機器の知識はもちろんだが、音のバランス感覚、音感、いろいろな音楽体験なども必要である。音楽大学や専門学校を出て、レコード会社や原盤制作会社、それにスタジオなどに所属して、助手からスタートするのが一般的だが、なかにはミュージシャン出身のレコーディングエンジニアもいる。フリーも多い。今では多くの専門学校にレコーディングエンジニアの養成コースがあるが、プロデューサー、ディレクターと同じように、学校を卒業しても、プロのレコーディングエンジニアになれるとは限らない。

<< 編集部の職業解説 >>

CDなどを製作するためにミュージシャンの演奏を録音する仕事を行う。ただし現在の仕事内容は「レコーディング」よりも「ミキシング(調音装置を操作すること)」のほうが大半を占めるといってよい。かつてのレコードは、歌手やミュージシャンが一同に集まって、さながらコンサートのように録音されていたが、現在はライブ盤でもない限り、こうした方法を行うことはほとんどない。それぞれの演奏を個別に録音し、それらをまとめて完成させる方法が主流となっている。この方法だと、ミュージシャンのスケジュール調整などが楽になるだけでなく、簡単にあとから新たな楽器を加えたり、一部だけを録り直したりできる。

レコーディングスタジオでは年俸制を採用しているところも多く、その場合のミキサーの年収は300万円から500万円程度。フリーの場合は時給8000円程度が相場です。労働時間は1日10時間以上で、何日間も睡眠を削ってがんばることもザラ。(※1)

※1「さんぽう進学ネット」より http://www.sanpou-s.net/shigoto/music/04.html

スタジオで扱う音響機器やコンピュータの操作に長けていることはもちろん、楽器や楽譜に対する専門知識や音楽的センスを持っていることが必須。加えて、1つのアルバムを完成させるまでには数週間から数ヶ月かかるため、その間をともにするアーティストやディレクター、アレンジャーほか様々なスタッフと意思疎通ができるコミュニケーション能力や人間性も大切です。

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レコーディングエンジニアといえばイコライザーやエフェクターなどのスイッチ類がズラリと並んだ巨大な機器(ミキシングコンソール)を操作している様子が印象的。的確な機器のオペレーションを通して、ディレクターやアーティストの意図を組んだ最高の音を創り出していくため、楽曲の完成度はミキシングの腕にもかかっています。

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