編曲家


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編曲とは、演奏楽器の編成を考えたり、各演奏楽器のパートの譜面を書いたり、作曲家が作ったメロディにハーモニーやリズムを加えたり、さまざまな音楽的な装飾を加えたりすること。レコーディング、CF、映画、テレビドラマやドキュメンタリーそのほかの番組のテーマソング、舞台やミュージカルなど、編曲にはさまざまな仕事の分野がある。また一般に販売される楽譜、市民オーケストラやマーチングバンドなどの編曲をする人もいる。音楽理論、楽譜を書く能力は不可欠なので、音楽大学や専門学校で専門教育を受ける必要がある。特に、最近は、コンピュータを使って作曲家が編曲までやることが増えているので、編曲専門のプロとしてやっていくためには、卓越した音楽的知識と編曲の技術を持っていなくてはならない。

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編曲家はアレンジャーとも呼ばれ、曲の編集を行う。具体的には、作曲家によって作られた曲に対して、どういう楽器を使うか選び、各楽器をどのように組み合わせて演奏するかを創作する音楽家のことだ。つまり、曲に前奏、伴奏、間奏などをつけて、演奏できる状態やレコーディングできる状態に仕上げる仕事である。昨今よく発売されているリミックス盤を聴けば解るように、同じ曲でも編曲(アレンジ)によって、まったく違う音楽のように聞こえる。編曲の善し悪しによってヒットするかどうかが決まることもあり、曲や詩、アーティストのイメージをしっかり把握しなければできない仕事だ。

◆アレンジ料は1曲あたり最低2万円から最高50万円程度。平均的なギャラは2万5000円程度。(※1)
◆編曲家の年収は200~1000万円以上。(※2)

※1『つくにはBOOKS No.3 2006年版』さんぽうよりp18
※2『業界就職希望者のためのマスコミ解体新書』角川書店よりp70

作曲と比較して相当な知識や技術、経験がいる仕事だけに、音楽系の大学や専門学校などで音楽理論や作曲・編曲に関して学んだ後、音楽制作会社、録音スタジオなどで働きます。また、著名な編曲者に師事して実力を付けたり、自ら音楽活動を行う中で実践的な技能を身に付ける場合もあります。ミュージシャンから転進する場合や、作曲家、プロデューサー、サウンドエンジニアが兼務している場合もあります。

現在の音楽シーンは、作詞・作曲を自らこなすアーティストが中心になってきています。その上、コンピュータを使い編曲にチャレンジするアーティストも出てきました。これからのアレンジャー(編曲家)に求められるのは、コンピュータでは解決できない、今の時代をつかまえる音楽的センスと、アーティストの可能性を引き出すクリエイティビティだといえます。(※1)

※1『音楽の全仕事2006』ぴあMOOKよりp107

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