接骨師・柔道整復師
<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>
手だけで、ねんざや打撲、脱臼、骨折などを治療する。「ほねつぎ」と呼ばれる、柔道から生まれた日本独特の治療技術だ。接骨医・柔道整復師になるには、柔道整復師の国家試験にパスすればよい。受験資格は、高校卒業後、指定学校または養成機関で3年以上学んでいること。また、柔道の経験も少しは必要だ。それまでに柔道を習ったことがある人なら問題ないが、未経験者は養成機関などで学ばなければならない。資格取得後は整骨院や病院などに勤務し、経験を積んだうえで独立することも可能だ。また、柔道以外のスポーツでケガをした患者もたくさんいるため、スポーツ全般に関する最低限の知識は必要とされる。より現代的な接骨医・柔道整復師を目指して、スポーツ医学や健康科学などをあわせて学ぶ傾向も強まってきている。
<< 編集部の職業解説 >>
柔道整復師とは整骨院・接骨院の先生の法律上の正式名称である。古来より武道には「殺法」と「活法」という2つの技がある。「殺法」とは相手を倒すことを目的とする技で、「活法」とは負傷者を治療したり仮死者を蘇生させたりする技をいう。わが国の伝統的な武道である柔術(柔道)においても、「殺法」により骨折、脱臼、打撲、捻挫などが生じた際に、それを治療する「活法」が用いられてきた。柔道整復術は、柔道から生まれた治療術を基盤に、近代医学を導入して成立した。医師が不足していた戦前から、庶民の身近な存在として「骨つぎ」と呼ばれて親しまれ、現在ではスポーツ人口の増加に伴い、捻挫や打撲等の応急手当やリハビリテーションなどによって社会に貢献している。なお柔道整復師になるには厚生労働大臣認可の国家資格の取得が必要だ。2004年末時点で、実際に就業している柔道整復師の数は3万5077人になります。ちなみに柔道整復師の人数と同様に、柔道整復の施術所の数は年々増え続け、2004年末時点では、全国に2万7771カ所を数えます。(※1)
※1「平成16年 衛生行政業務報告例」厚生労働省より
◆柔道整復師の就職初年度の年収は約250万円以上。(※1)
※1『好きな仕事実現シリーズ 医療の仕事』学習研究社よりp115
勤務先、経験年数、技能などにより大きく異なります。
柔道整復師として働くためには、指定の学校・養成所において柔道整復師として必要な知識・技能を修めるなどしたのち「柔道整復師試験」に合格する必要があります。第13回(2005年)試験の受験者数は4122人、合格者は2902人、合格率は70.4%でした。
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