動物看護士(愛玩動物看護師)


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動物病院などで獣医師のアシスタントをする。診察や手術の助手のほか、血液や糞尿検査、飼い主へのしつけ指導など仕事の幅は広い。場合によっては受付や会計、院内の清掃なども担当する。10年ほど前までは中学や高校を卒業した後、直接動物病院に就職し、実践で技術を学んでいくことが多かったが、現在は専門学校で技術を学んだ後、学校の紹介などによって就職するのが一般的だ。資格は必要ないが、いくつかの民間団体が、アニマルヘルス・テクニシャン、ベテリナリー・テクニシャンなどの呼び名で資格を発行している(*1)。体力や動物を愛する心はもちろんだが、飼い主に対してペットの病気をわかりやすく説明する力が必要だ。かつては獣医師がひとりで開いている動物病院も少なくなかったが、現在は動物看護士をおいている病院がほとんど。ペットの高齢化が進む今後、専門知識を持った動物看護士はますます需要が高まると思われる。

※1 編集部注:2022年5月1日に愛玩動物看護師法が施行。これにより、「愛玩動物看護師」という国家資格が新設された。

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動物医療の場で、動物を看護する看護士のことを一般的に、動物看護士、または獣医看護士、アニマル・ヘルス・テクニシャン(AHT)などと呼んでいる。ただし、2022年に「愛玩動物看護師法」が施行され、新たな国家資格が誕生した。これからは「愛玩動物看護師」と呼ばれることになるだろうか。
獣医師の診療を補助(手術の準備や薬の準備、診察・手術のサポート)するのが主な仕事で、病院内の受付や清掃、入院中の動物達の世話などもその仕事に含まれる。特に、診療の補助については、愛玩動物看護師のみが行うことができる。
専門的な知識が必要な上、飼い主との応対などもあり、仕事としてはかなりハードな部類に入る。職場によってはグルーミング(ブラッシングやシャンプー、歯・爪・耳の手入れなどの美容)も行うこともある。 動物看護課程のある大学・専門学校などで勉強して、国家試験を受験、合格したら動物病院に就職するということになるだろう。

約2万人(2019年12月)。
農林水産省の資料によると、2021年12月31日現在の飼育動物診療施設の開設届出数は、全国で16,478(産業動物:4,043、小動物、その他:12,435)。

勤務先、経験年数、雇用形態などにより大きく異なるが、年収は200万円〜340万円/月収15〜25万円程度。

2022年5月1日に施行された「愛玩動物看護師法」により、「愛玩動物看護師」という国家資格が誕生した。第1回愛玩動物看護師国家試験は、令和5年2月19日(日曜日)に実施される。
受験資格は、以下のとおり規定されている。
(1)大学で、必要な科目を修めた者
(2)専門学校など(都道府県知事が指定した愛玩動物看護師養成所)で、3年以上愛玩動物看護師として必要な知識及び技能を修得した者

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アメリカやイギリス、オーストラリアなどでは動物看護師のことをVeterinary Nurse(ベテリナリー ナース)といい、日本よりずっと早くから国家資格となっている。Veterinaryは「獣医」という意味で、単にVETと言ったりします。
これらの国では、法整備も進んでいて、現場での職務も専門性が高い。日本における看護師の扱いに近いようだ。

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