華道教授


<< 書籍「13歳のハローワーク」の職業解説 >>

お花の生け方とともに華道の精神やマナーを生徒に教える。華道の流派は数多く、主流なものだけでも30以上ある。なかでも「池坊流」「草月流」「小原流」「古流」などがよく知られている。流派によって先生になるためのコースは異なっている。多くの流派では、初等科、本科、師範科一期、准教授というように、ステップを上がっていき、ようやく「先生」として華道を教えることが許される。さらに四級家元、三級家元など、もっと上の資格もある。華道の先生の資格を得るまでには、週に1回のペースで稽古に通う場合、最短で3、4年だが、普通は10年程度かかることが多いという。一度取得してしまえば、一生教えることができ、年をとってからも自宅で教室を開き、収入を得ることができるため、相変わらず華道の先生を目指す人は後をたたない。

池坊、草月流、小原流をはじめ、日本いけばな芸術協会に加入している主な流派だけで378あり、このほかにも無数の流派があります(※2)。このため、華道教授として活動している人の正確な数を把握することは困難ですが、総務省の調査(※1)によれば、2004年時点の生け花・茶道 教授業を営む事業所は全国に9074軒あり、従業員数は10万836人となっています。

※1日本いけばな芸術協会調べ
※2「平成16年 サービス業基本調査」総務省統計局

経験年数や指導形態により異なりますが、週1回教室を開く場合、生徒一人あたりの月謝は5000円~1万5000円程度です。(※1)

※1『女性の職業のすべて』啓明書房よりp150

近所の教室やカルチャーセンターなどで気軽に学び始めることができる生け花ですが、教える側になるには10年程度の修行が必要。どの流派も家元を頂点にしたピラミッド型の構成で、人に指導したり収入を得るような活動をするためには師範の免状(家元の許可)が必要になります。さらに、マスコミで活躍したり個展を開けるような人はほんの一握りです。(※1)

※1『人と地球にやさしい仕事100』七つ森書館よりp22

この職業解説について、感じたこと・思ったことなど自由に書き込んでね。

わからないこと・知りたいことは、働いている大人に聞いてみよう!

次はこんな職業も見てみよう!